陳情文書表

受理番号第190号 付託委員会経済労働委員会
受理年月日令和6年10月4日 付託年月日令和6年11月26日
件名 離島にたまる物流パレットから日本の物流見直しと対策を求める陳情
提出者竹富町議会議長
大久 研一
要旨

 近年、農林水産省による流通に伴う環境負荷低減策として、商品発送から荷下ろしまでパレットに積んだまま輸送するパレチゼーション方式による物資輸送が展開されている。しかし、本土で梱包された物資がそのままパレットと共に竹富町の島々に届き、その結果、パレットだけが港にたまり、本町はパレットの処分にこれまで高額な予算を費やしてきた。令和4年4月1日に施行された竹富町パレット条例に合わせ、町内の7つの港湾に山積みされているパレットを1000万円余りの費用をかけて町内から一掃した。さらに、船会社3社に色分けした本町指定パレットを配り、本町に入る物資は石垣港で本町指定パレットに積み替えて搬入し、使用済みのパレットは色分けされたヤードに保管し船会社が持ち帰るというシステムを構築したが、条例施行から1年もたたないうちに指定以外のパレットがたまる状態となっている。本町の調査によると、石垣港においてもパレットを置くところがなく処分に困り、本土からのパレットを本町の港湾にそのまま搬入し、置き去りにしていることが分かった。この状況は日本最南端の本町の島々がパレットの終着地と化し、永遠にその処理に高額な費用を費やすこととなることから、一自治体では解決できない問題である。
 ついては、日本最南端の島々に物流パレットをためない新たな物流システムを構築するよう配慮してもらいたい。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

離島への生活・生産物資の輸送にあたっては、パレットの普及により、作業効率化が図られる一方で、竹富町の島々の港にパレットが溜まる問題が生じております。
この問題は、離島へ届くパレットは回収が想定されず使い捨ての状態となっていること等が原因となっております。
また、竹富町の条例では町指定パレット以外の持ち込みを原則禁止しておりますが、現地を視察したところ、町指定外のパレットが多数持ち込まれており、問題が改善されていないことを確認しました。
改善策の検討に向け、庁内の関係課で情報の共有と意見交換を行うとともに、地元の関係者を交えた対策の推進について竹富町と調整を進めており、今後パレットを取扱う事業者も含めて、島々の港湾にパレットが溜まらない物流システムの在り方について意見交換してまいります。