陳情文書表

受理番号第18号 付託委員会沖縄振興・公共交通ネットワーク特別委員会
受理年月日令和7年1月15日 付託年月日令和7年2月12日
件名 沖縄バス系統番号77番(名護東線)減便及びルート変更に係る緊急支援を求める陳情
提出者金武町長
仲間 一外1人
要旨

 金武町及び宜野座村は沖縄本島北部の東海岸に位置し、海や山々に囲まれた風光明媚で穏やかな環境の中、教育振興や福祉の充実に尽力している。そのような中、両町村を通過する唯一の路線バスである沖縄バス系統が1月19日から減便及びルート変更となる。名護バスターミナル発の最終便が午後5時45分、屋慶名バスターミナル発の最終便が午後6時40分となることから、中高校生をはじめ多くの生徒の帰宅に大きな影響を与えるものであり、特に部活動を行う生徒においては、送迎が必要となり保護者にも大きな負担が生じる。
 これまで金武町では、キャンプ・ハンセン新ゲートの設置、金武インターチェンジ交差点の改良工事及び国道の4車線化に関する要請を行い、国道329号で日常的に発生していた朝夕の渋滞解消対策に取り組み、渋滞解消による運転手の負担軽減や、バス停留所上屋の整備による利用促進を図ってきたほか、路線バスを利用する金武中学校の生徒へ定期券の一括購入事業を実施し、路線バス維持に対する支援策を講じてきた。このような取組を通して多くの地域住民や児童・生徒が路線バスを利用している。また、金武町には高等学校が設置されていないため、金武中学校を卒業し高等学校へ進学する生徒は、名護市を中心とした北部地域や中南部の高等学校へ通学している。
 宜野座村には本島北部東海岸唯一の宜野座高等学校があり、両町村外からも多くの生徒が通学しているが、生徒数の減少により存続の危機にある。そのような中、宜野座村では学校運営において支援を行っているが、通学の主な手段である路線バスの減便は、在校生への影響だけでなく、通学手段が脆弱であることを理由に当該高等学校が進学先としての選択肢から除外され、存続の危機に拍車がかかることが懸念される。
 さらに、両町村は中部医療圏域に属し、自身による移動手段を持たない高齢者等は公共交通を利用して中部地域の医療機関に通院しているが、路線バスのルート変更は乗換えが生じる箇所もあることから、長年利用している住民に混乱を与えることが考えられる。
 ついては、路線バスの減便やルート変更は教育環境及び福祉の平等性・公平性において大きな影響を与えること、また、両町村だけでなく、変更路線が通過する市町村にも影響を与えることを鑑み、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 沖縄バス系統番号77番(名護東線)減便及びルート変更に伴い、影響を受ける学生に対し、通学支援等の緊急的な対策を講じること。
2 地域住民の生活に不可欠な公共交通機関としての役割を担うため、減便することなく現在の路線の維持に努めること。
3 公共交通網が脆弱な沖縄県本島北部東海岸地域において、公共交通の充実化を図ること。