要旨
与那国町長は就任以来、内閣官房長官をはじめ関係各大臣及び自由民主党関係国会議員に対して、与那国町の振興開発の推進について要請活動を行ってきた。振興開発の一つである与那国空港及び新港湾の整備については、国家安全保障戦略で示された自衛隊及び海上保安庁のニーズに基づく公共インフラ整備や機能強化に向けた、国の「特定利用空港・港湾」の候補として挙げられていたが、今回は指定を見送られることになった。
新港湾は島民の生活基盤及び産業基盤の形成、地域の活性化に貢献するとともに、背後地との交通結節点としても重要な役割を担い、与那国空港と併せて、有事あるいは災害時の際、全島民の避難のためにも欠かせない重要な施設となる。現在、沖縄県が管理する祖納港があるものの、港湾間口が北方向に位置し、定期船フェリーの接岸時に冬季の静穏度が確保されず通年の就航ができる状態になく、長年にわたり多くの費用を投じているが、いまだに利便性がある港湾とはなっていない。
ついては、町の経済の拡大・クルーズ船の入港による観光産業の拡大等、立地的にも費用対効果が得られ、通年の静穏度も期待できる新たな港湾の整備及び与那国空港の機能拡充を図り、特定利用空港・港湾に指定されるよう配慮してもらいたい。 |