要旨
漁業は狩俣地域・大浦地域・久松地域住民にとって主要な産業の一つである。
宮古島市の北部に位置する狩俣漁港及び大浦湾は本市の重要な漁業拠点であり、狩俣漁港では年間400トンほどの水揚げ量が、大浦湾ではモズクが養殖され、年間350トンほどの水揚げ量がある。地域住民の生活を支えている漁業だが、近年、狩俣漁港及び大浦湾における砂の堆積により大きな影響を受けている。
狩俣漁港には西方向からの海流によって、大浦湾には北方向からの海流によって砂が運び込まれ堆積が進むため、同箇所は数年に一度程度、しゅんせつ工事を実施し砂の除去が行われている。直近では令和3年3月に実施されているが、ここ数年は従来に比べ砂の堆積量が増えている。狩俣漁港の船着場では、全体の約3分の1である約12そう分のスロープの下に大量の砂が堆積しているため、大潮の満潮時にしか船の上げ下ろしができない。また、台風時には船の陸揚げを行うが、砂が堆積しているため小潮のときには船を上げることができない等の状況が生じている。このように船着場の利用が制限されているため、漁師の漁活動に支障を来している。大浦湾モズク漁場では、モズク網を張ることができない箇所が年々拡大しており、漁師の死活問題となっている。さらに、久松漁港の南側水路にも同様の砂の堆積が見られ、漁師の漁活動に支障が出ている。
ついては、宮古島市及び沖縄県が漁業組合と改善に向けた協議を実施し、有効的な取組を実施するよう配慮してもらいたい。 |