陳情文書表

受理番号第29号の2 付託委員会土木環境委員会
受理年月日令和2年3月25日 付託年月日令和2年6月30日
件名 首里城の早期再建とヤンバル木材の使用と調達に関する陳情
提出者国頭村議会議長
金城 利光
要旨


 昨年10月31日未明、首里城で火災が発生し、御庭(ウナー)を囲む正殿、北殿及び南殿の主要建造物並びに琉球王国の多数の美術工芸品が喪失し、県民に大きな衝撃と深い悲しみを与えた。県民が切望する琉球王国の歴史と文化を象徴する首里城の早期再建を願う。
 また、ヤンバルの森は、琉球王朝時代から首里城などに使われる有用材を確保するために手入れや植林を行って杣山制度で管理され守られ、戦後は復興のため建材や薪炭の供給地として大きな役割を果たしてきた。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 首里城の早期再建を目指し、国と県、関係機関が連携して日本復帰50周年を 迎える令和4年までに防火・防災に強い再建基本方針及び基本計画等を策定すること。
2 首里城の早期再建において、建材は最大限県産材を使用すること。3 首里城の早期再建のため、県産木材の使用と調達に関する徹底した調査を国 頭村森林組合に早期に実施させること。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

1 県では、首里城復興に向け、焼失した建造物の復元はもとより、首里城に象徴される沖縄の歴史、文化の再認識、伝統技術の活用及び継承などを内容とする「首里城復興基本方針」を令和2年4月に策定し、令和3年3月には具体的に取り組む際の方向性等を体系的に定めた「首里城復興基本計画」を策定・公表しました。
 当該基本計画では、国の技術検討委員会や県の「首里城火災に係る再発防止検討委員会」での議論を踏まえ、基本施策の一つとして「火災の原因究明及び防火設備・施設管理体制の強化」を明記しており、国や那覇市消防局等の関係機関と連携し、適切な管理体制構築に取り組んでいるところです。
2 首里城再建にかかる木材の樹種については、国が令和2年3月27日に策定した「首里城正殿等の復元に向けた工程表」において、「チャーギ及びオキナワウラジロガシについても、引き続き、調達可能かどうかの調査を継続し、使える材があった場合には、可能な限り活用する。」とされております。
 令和2年11月26日に開催された国の首里城復元に向けた技術検討委員会において、オキナワウラジロガシの候補立木が国頭村で3本確認されたとの報告があり、首里城の大径材に使用することが決定しております。
 それを受けて県は、令和4年2月上旬に同3本を調達しております。
3 県産木材の調達に関する調査については、国頭村森林組合の協力の下、環境に配慮した調達となるような調査を実施しております。