陳情文書表

受理番号第74号 付託委員会米軍基地関係特別委員会
受理年月日令和6年5月7日 付託年月日令和6年6月28日
件名 常態化する米軍パラシュート降下訓練に関する陳情
提出者嘉手納町議会議長
仲村渠 兼栄
要旨

 令和6年4月19日、米軍は沖縄県の強い中止要請を押し切り、昨年12月から5か月連続で嘉手納基地において外来機HC130特殊作戦機を用いたパラシュート降下訓練を強行した。基地外へ落下・着陸すれば重大な事故につながりかねず、周辺住民に与えた不安は多大であり、いかなる理由があれ容認することはできない。
 米軍は実施理由について、伊江島補助飛行場滑走路は大型固定翼機が離着陸できない状態であることを挙げ、嘉手納基地を使用せざるを得ないと主張し、今後、改修工事計画を定めるとしているが、工事完了まで長期間を要するおそれがあると指摘されている。今回、降下訓練をした兵士の所属部隊及び外来機を使用した理由など詳細な情報は公表されておらず、町民からは嘉手納基地での同訓練が常態化しかねないと懸念する声が強まっている。
 本町議会は米軍が嘉手納基地でパラシュート降下訓練を強行する都度、強い反対意思を表明するとともに、例外的措置の撤廃を求める意見書・決議を可決し日米両政府及び関係機関に要請している。今年3月には沖縄防衛局及び外務省沖縄事務所に全議員で出向き抗議したばかりであり、米軍の傍若無人な基地運用に対し強い憤りを禁じ得ない。
 日米両政府においては、日米特別行動委員会(SACO)最終報告での合意を遵守し、兵士の搬送及び機材回収はヘリを使用するなど陸路・海路を含めあらゆる手段を尽くして同訓練を伊江島補助飛行場で実施すべきである。
 ついては、町民の生命、財産、安全及び平穏な生活を守るため、下記事項につき配慮してもらいたい。
                  

1 嘉手納基地における米軍パラシュート降下訓練を全面禁止すること。
2 同訓練は伊江島補助飛行場滑走路改修が完了するまでの間、県外・国外で実施すること。
3 平成19年に日米合同委員会で合意された「例外的措置」を撤廃すること。