要旨
私たちは選択的夫婦別姓制度の導入に反対し、現在の夫婦同姓制度を維持し、旧姓の通称使用を拡充することで、必要な柔軟性を確保することを推奨する。その理由として、3つのことが挙げられる。
まず、家族が同じ姓を持つことは、一体感や絆を強める重要な要素である。多くの日本人は家族の一体感を大切にしており、同姓を希望している上に、新聞社が独自に実施した小中学生2000人を対象とした調査において、約6割が同姓を希望した。子どもが両親と異なる姓を持つことで、学校生活や社会的な活動において混乱を招くことが懸念され、子どものアイデンティティーに影響を与える可能性もある。
次に、夫婦別姓が認められると、社会全体における人々の認識やコミュニケーションに混乱を招く可能性がある。また、行政関連及び法的な手続が煩雑になり、姓が異なることで戸籍管理、税務、健康保険、相続など様々な行政手続が複雑になり、社会全体の負担が増大する。
最後に、日本の家族制度は伝統や文化の継承にも大きく寄与している。家族を通じて祭りや行事、食文化などが次世代に伝えられる。夫婦同姓はその一部で、選択的夫婦別姓制度は、この長年の伝統と文化を破壊することになる。
ついては、選択的夫婦別姓に反対し、旧姓使用拡充の法整備を国に求めるよう配慮してもらいたい。 |