陳情文書表

受理番号第50号 付託委員会米軍基地関係特別委員会
受理年月日令和6年3月25日 付託年月日令和6年6月28日
件名 常態化する米軍パラシュート降下訓練に関する陳情
提出者嘉手納町議会議長
仲村渠 兼栄
要旨

 令和6年2月15日、米軍は沖縄県の強い中止要請を押し切り、3か月連続で嘉手納基地においてパラシュート降下訓練を強行した。本町は居住地が嘉手納基地に極めて近接しており、一歩間違えれば重大な事故につながりかねず、周辺住民に与えた不安は多大であり、強い憤りを禁じ得ない。
 米軍は嘉手納基地での実施理由について、これまでと同じく伊江島補助飛行場の滑走路の不具合が継続していることを掲げ、嘉手納基地を代替地として使用する正当性を強調した。防衛省も「例外的な場合に該当する」との認識を示したが、町民からは、嘉手納基地での同訓練がなし崩し的に実施され、常態化しかねないと懸念する声が強まっており、同訓練は断じて容認することはできない。
 日米両政府においては、日米特別行動委員会(SACO)最終報告における原則伊江島補助飛行場での訓練合意を厳格に運用すべきであり、改めて「例外的措置」の撤廃を強く求めるとともに、伊江島補助飛行場滑走路改修が完了するまでの間、嘉手納基地以外の国内外での訓練実施を求める。
 ついては、町民の生命、財産、安全及び平穏な生活を守るため、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 嘉手納基地における米軍パラシュート降下訓練を全面禁止すること。
2 平成19年に日米合同委員会で合意された「例外的措置」を撤廃すること。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

(処理経過及び結果)
(1及び2について)
パラシュート降下訓練については、平成8年の日米合同委員会で伊江島補助飛行場への移転が合意されたにもかかわらず、平成19年に例外的な場合に限り嘉手納飛行場を使用することが同委員会で確認されたとして、訓練が繰り返し実施されております。
県は、パラシュート降下訓練は、沖縄県民の基地負担の軽減を図るというSACO最終報告の趣旨に沿って厳格に運用されるべきであると考えております。
令和5年12月以降、嘉手納飛行場で同訓練を実施していることについて、米軍は、伊江島補助飛行場の整備状況を理由に挙げていることから、県は、これまで同訓練が実施される度に日米両政府に対し抗議しております。
令和6年5月には、知事が上京し、日米両政府に対し、嘉手納飛行場の負担軽減について要請しており、その中で、伊江島補助飛行場の滑走路が整備されるまでの間は、国外、県外を含めた運用を行うことなどを求めております。