陳情文書表

受理番号第146号 付託委員会米軍基地関係特別委員会
受理年月日令和3年7月20日 付託年月日令和3年9月10日
件名 嘉手納基地における夜間・早朝の騒音激化に関する陳情
提出者嘉手納町議会議長
仲村渠 兼栄
要旨


 最近、嘉手納基地から夜間・早朝に発生する騒音が激化している。嘉手納町の騒音測定調査によると、6月14日からの3週間で夜間・早朝に騒音が5回以上発生した日は、町役場測定局では7日間、ロータリープラザ測定局で12日間、東区コミュニティーセンター測定局で5日間であった。主に住宅地に近接しているパパループ地区及び大型駐機場付近から騒音が発生していると推測される。嘉手納飛行場における航空機騒音規制措置において、夜10時から早朝6時までの間の飛行及び地上での活動は原則制限されているが、夜間・早朝に米軍機の離発着時の騒音、大型機のエンジン調整音、自走時に発生する騒音などの轟音が鳴り響く日が断続的に続いており、6月24日には15件もの苦情が寄せられた。本規制措置では「部隊司令官は、できる限り早く夜間の飛行を終了させるよう最大限の努力を払う」と明記されているが、遵守しなければならないとの認識を持っているのか甚だ疑問であり、強い憤りを禁じ得ない。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 嘉手納飛行場における航空機騒音規制措置を遵守すること。
2 E3早期警戒管制機等の駐機場所を住宅地から距離を置く駐機場に移転させるなど有効な対策を早急に講ずること。
3 パパループの使用を即刻禁止すること。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

(処理経過及び結果)
1 嘉手納飛行場では、昼夜を問わない訓練やエンジン調整、外来機の度重なる飛来などにより、騒音や悪臭などの被害が増大し深刻な問題となっております。
  県としては、これ以上、地元の負担増になることがあってはならないことから、令和3年11月に内閣官房長官に、令和4年9月に防衛大臣に対し、同飛行場における航空機騒音規制措置の厳格な運用、同飛行場所属航空機の県外、国外への長期にわたるローテーション配備、外来機の飛来制限など、地元が負担軽減を実感できる取組を行うよう要請しており、令和4年6月には、知事から総理大臣に対し、外来機の飛来制限を米側に申し入れるよう求めたところです。
  今後ともあらゆる機会を通じ、三連協とも連携し、日米両政府に対し粘り強く働きかけていきたいと考えております。

2 県は、令和4年9月、防衛大臣に対し、航空機の排気ガスによる大気汚染の実態を把握するための必要な調査を行うとともに、排気ガスに伴う悪臭防止のための有効な対策を講じること、さらに、これらの実施状況や調査結果等について速やかに公表することを要請しております。

3 嘉手納飛行場の駐機場拡張整備工事に伴うパパループの使用については、整備格納庫の建設工 事の遅れにより使用期間が延長されていると承知しております。
  パパループ周辺では、深夜早朝を問わず、地上騒音及び悪臭被害が増大しており、負担軽減と逆行する状況にあると言わざるを得ません。
  県としても、同工事により地元の負担が増加することがあってはならないと考えており、これまでも外務大臣や防衛大臣来県時等、あらゆる機会を通じ、航空機の騒音や排気ガスの悪臭の軽減を求めてきたところであります。