要旨
去る３月末の泊魚市場有限責任事業組合の解散により、那覇地区漁業協同組合（以下「那覇地区漁協」という。）と沖縄県漁業協同組合連合会（以下「県漁連」という。）がそれぞれで競り市場の運営を始めてから５か月が経過した。この間、那覇地区漁協が運営する競り市場については、沖縄県近海鮪漁業協同組合をはじめとする生産団体の水揚げ量に対して、競り場面積が十分でないという喫緊の課題が生じており、泊漁港における水産業の発展・振興の大きな妨げとなると考えている。那覇地区漁協は、この競り場面積の不足のほかにも様々な課題があり、その根本的解決には新たな荷さばき施設の建設が必要だと考えているが、新施設建設には莫大な費用及び時間がかかることから、来年10月に県漁連市場事業が糸満市へ移転後、県漁連所有の荷さばき施設を那覇地区漁協へ貸与または譲渡してもらうことで、当該施設を有効活用できればと考えている。県漁連においても、移転後の当該施設については県の２分の１の補助を活用した解体を予定していると認識しているが、那覇地区漁協への譲渡が可能であれば、解体費用も不要となり、また那覇地区漁協としても有償による貸与等も想定していることから、県漁連にとっても財政上のメリットがあるものと考えている。
ついては、泊漁港管理者である県からも、令和４年10月の県漁連市場事業の糸満市への移転後において、県漁連に対して荷さばき施設の那覇地区漁協への貸与または譲渡を要請するよう配慮してもらいたい。 |