要旨
糸満漁港北地区において、糸満漁業協同組合が平成17年から運用を開始している西崎船揚場レールの北側付近には、現在もしゅんせつされることなく残存している大きな浅瀬がある。この浅瀬の原因を究明する目的で、10年以上前に沖縄県南部農林土木事務所や糸満市の関係職員等立会いの下、現場海域の確認作業を実施したが、その後、県から調査や報告もないと糸満漁協からの話がある。この浅瀬は極めて危険であり、漁船が西崎船揚場での船底塗装工事を終え下架した際、海面の濁りによって浅瀬が見えないまま船を後進させていたところ、座礁しプロペラとかじが大きく損傷、航行不能となる大きな事故が発生した。その後も同様の事故が発生しているが、糸満漁協から組合員に状況を周知したことにより事故は減少している。
糸満漁港は県内唯一の第3種漁港であり、あらゆる漁船の出入港が可能で、昨今では新市場の開設に伴い漁船等の往来が増えているが、その危険性は依然として排除されていない。漁港内に極めて危険な浅瀬が現存していることは大きな問題である。漁港を管理する県において、浅瀬の危険性を周知するブイや立標、夜間でも確認できる標識灯などの設置対策等を早期に実施するべきである。
ついては、当該浅瀬の状況を早急に確認し、漁港利用者に対し浅瀬の危険性の周知を図るとともに、しゅんせつ工事等により危険性除去作業を完工するよう配慮してもらいたい。 |