要旨
石垣市では国営石垣島地区土地改良事業及び国営関連土地改良事業により安定した水利用が可能となった地域において、サトウキビ、パイナップル、マンゴー、水稲、野菜、熱帯花卉、肉用牛など、多種多様な農産物への取組が展開されている。しかし、昨今の肥料・飼料・燃料などの食料生産・流通に欠かすことのできない資材の価格高騰は、本市のような離島においては、農家所得の減少や担い手不足などの問題に拍車をかけており、農家が置かれる環境は厳しさを増している。
このような状況の中、国営石垣島地区土地改良事業の新規受益である星野地区及び大嵩地区への農業用水の供用が開始され、令和7年度には伊野田南地区への供用が見込まれるなど、農家共々に農業農村整備事業への期待を寄せている。また、離島農家の置かれている環境の改善を図るべく、スマート農業の導入を推し進めるに当たり、近年増加傾向にある鳥獣による農作物への被害対策を検討している。中でもイノシシによる被害が顕著に見られることから、ICTを活用した囲いわなの導入を皮切りに、沖縄県と連携し取り組んでいきたい。さらに、本市の地域ブランドである肉用牛の発展のためには飼料となる牧草地のスプリンクラー整備を含む畑地かんがい施設整備が必要不可欠である。
ついては、国営土地改良事業及び国営関連土地改良事業の推進に当たり、持続的な予算を確保するよう配慮してもらいたい。 |