要旨
伊江村は、農業や漁業などの第1次産業と観光を効果的に組み合わせて地域の活性化を図っており、中でも村内に7社あるダイビングショップで構成する伊江島ダイビング協会が大きな役割を果たしている。島の周囲には多種多様なダイビングスポットがあり、ほとんどが船長兼ガイドを兼ね、これまでに大きな事故もなく日々の安全管理に努めている。また、村内の小中学生を対象にした海の安全教育をはじめ、水中ごみの収集作業やサンゴの育成などの保全活動に貢献している。
現在、検討中の「沖縄県水難事故の防止及び遊泳者等の安全の確保等に関する条例」(以下「水上安全条例」という。)の改正において「船上における見張り等の実施について」に関する内容が施行されると、村内の単独経営の事業者はもとより、県内各離島のダイビング事業者が廃業または事業の継続が困難な状況に追い込まれることが危惧される。
ついては、水上安全条例の改正に際して、ダイビング中における船長の船上待機義務化の規定を盛り込まないよう配慮してもらいたい。 |