委員会記録・調査報告等

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総務企画委員会記録
 
平成30年 第 4定例会閉会中

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開会の日時

年月日平成30年7月23日 曜日
開会午前 10 時 0
散会午前 11 時 8

場所


第4委員会室


議題


1 自衛隊について(那覇空港における自衛隊機の事故について)
2 那覇空港における自衛隊機の事故に関する意見書について(追加議題)
3 視察調査日程について(追加議題)


出席委員

委 員 長  渡久地   修 君
副委員長  新 垣 光 栄 君
委  員  花 城 大 輔 君
委  員  又 吉 清 義 君
委  員  宮 城 一 郎 君
委  員  仲宗根   悟 君
委  員  玉 城   満 君
委  員  比 嘉 瑞 己 君
委  員  上 原   章 君
委  員  當 間 盛 夫 君


欠席委員

      中 川 京 貴 君
      仲 田 弘 毅 君
      当 山 勝 利 君


説明のため出席した者の職・氏名

知事公室長            池 田 竹 州 君
 参事兼基地対策課長       金 城 典 和 君
 企画部交通政策課長       長 濱 為 一 君
 文化観光スポーツ部観光政策課長 平 敷 達 也 君



○渡久地修委員長 ただいまから、総務企画委員会を開会いたします。
 本委員会所管事務調査事項自衛隊についてに係る那覇空港における自衛隊機の事故についてを議題といたします。
 本日の説明員として、知事公室長の出席を求めております。
 まず初めに、那覇空港における自衛隊機の事故について審査を行います。
 ただいまの議題について、知事公室長の説明を求めます。
 池田竹州知事公室長。

○池田竹州知事公室長 ただいま議題となっております那覇空港における自衛隊機の事故について、御説明いたします。
 平成30年7月17日午後5時37分ごろ、航空自衛隊第603飛行隊所属のE2C早期警戒機が那覇空港での着陸滑走中にタイヤが破損し、滑走路上で停止したため、約1時間40分にわたり、同空港滑走路が閉鎖されました。
 航空機関連事故は、一歩間違えば人命、財産にかかわる重大な事故につながりかねないものであり、また、那覇空港滑走路の閉鎖は、民間機の運航に大きな影響を与えるものであり、あってはならないと考えております。
 今回の事故では、民間機50便が欠航、目的地変更、引き返しなどの影響を受け、特に嘉手納飛行場への目的地変更となった便では、乗客が約3時間機内で足どめされました。昨年7月にも同様の事故が発生しており、今回再び事故が発生したことは大変遺憾であります。
 沖縄の玄関口である那覇空港における、たび重なる事故の発生は、安全・安心・快適な観光地としての沖縄のイメージを損なうものであり、本県のリーディング産業である観光産業へのさまざまな影響が懸念されます。
 また、住民に対し十分な説明がないままE2C早期警戒機の飛行を再開することは、県民の理解を得られるものではありません。
 事故発生翌日の7月18日に、私から那覇基地司令に対し、今回の事故原因の究明及び今後の安全管理の徹底等、実効性のある再発防止策を早急に講じるよう強く求めるとともに、原因が究明され次第速やかに情報提供を行うよう要請したところです。
 以上で、説明を終わります。
 御審査のほど、よろしくお願いいたします。

〇渡久地修委員長 知事公室長の説明は終わりました。
 これより、那覇空港における自衛隊機の事故について質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 新垣光栄委員。

○新垣光栄委員 今、県で求めた実効性のある再発防止策―事故が繰り返されているものですから、実効性のある再発防止策を求めるとはどういう対策か。

○金城典和参事兼基地対策課長 私たち要請のたびに今回の事故原因の究明、それと安全管理の徹底、それと実効性のある再発防止策という形で要請しております。こういうふうに事故が何度も繰り返し発生するという事例が多発しているという認識がございます。私たちが考える実効性のある再発防止策というのは、そういった再発しないための徹底的な洗い出しと対策をしていただくということで、二度と起こらないような対策をしていただきたいという気持ちを込めて使っております。

○新垣光栄委員 今、このような実効性のある対策ということなんですが、実際これだけスクランブル発進が多くなったり、軍民共用という部分に原因があると思っています。軍民共用の部分をやめたらどうかという提案は県ではなさっていますか。

○金城典和参事兼基地対策課長 県の考えとしましては、多くの離島を抱える本県において、緊急患者の空送や災害救助など、自衛隊は県民の生命財産を守るために大きく貢献しているものと考えております。県としましては、自衛隊において県民に不安や影響を与えることがないよう、安全管理に万全を期していただきたいと考えております。

○新垣光栄委員 別の角度からそういう自衛隊の重要性を述べてもらいましたが、民間専用空港としての位置づけを、県は実効性のある対策の中には入れていないという理解でいいか。

○金城典和参事兼基地対策課長 民間専用空港としての要請については、沖縄県として行っていないという認識です。

○新垣光栄委員 私はそろそろ民間専用空港としての要請も県でしていかなければいけないのではないかなと。県議会も何度も民間専用空港として、どうにかできないのかという意見書も出しておりますので、その辺を県も一緒になって民間専用空港化を要請したらどうかと思っております。
 加えて、このアクシデントがあるたびに沖縄のイメージが悪くなると、観光にも影響があるということですが、被害総額というのは積算されているのか。前回も、被害はどれくらいの金額になるのかと質疑させていただきましたが、調べてみますということでそのままになっていると思うのですが。

○平敷達也観光政策課長 観光の観点から、観光客への影響ということでお答えさせていただきます。まず、当該事象による航空便の影響については、欠航した11便の人数が1526人となっております。この中に含まれているであろう観光客の県内消費の機会損失が想定されます。ただし、便の振りかえ等による来訪等も考えられることから、今、具体的な金額を把握するのは困難ということで、大体それくらいの方に影響が出たと我々は捉えています。

○金城典和参事兼基地対策課長 私たちで、農林水産部に被害があるか一応確認いたしました。その中で一部空輸がおくれたという事態はあったようですが、被害額を算定するまでには至っていないという報告を受けております。もう一点、商工労働部に確認したところ、今現在で被害の報告は出ていないという報告がございました。

○新垣光栄委員 前回も同じような答弁でしたが、私は観光に関する経済的な損失、そして農産物の損失ですね。もっと積極的に細かく調査すれば、本当にないというのではなくて、出てくると思うのです。これが私たち沖縄県に与えている、そういうアクシデント―自衛隊による重大な事故があった場合に、一般の台風等の場合にも出ているわけですから。なぜ、自衛隊の事故には皆さんは消極的なのかなと。沖縄県の観光に関する経済損失の実態を―いろいろなデータのとり方があると思います。しっかりと出していただきたいと思っていますが、その辺は知事公室長どうですか。

○池田竹州知事公室長 民間航空機あるいは利用者への補償問題などの対応は、まず一義的には国の責任において誠実に対応されるべきものと考えております。その動向を注視していきたいと考えています。

○新垣光栄委員 いつも一義的には国の責任においてとか、保険がかかっているから損失はないというのですが、やはりある程度の経済損失の額は出されていると思いますので、県はそういう経済損失の部分を公表できるように何らかの手段をとっていただきたい。そして、安全・安心ももちろん重要ですので、この安全・安心に関しては、県は共同ではなく、民間専用空港としての位置づけを訴えていくべきではないかと思っていますのでよろしくお願いします。

○渡久地修委員長 ほかに質疑はありませんか。
 當間盛夫委員。

○當間盛夫委員 現状から教えてほしいのですが、今回は航空自衛隊であったが、海上自衛隊も陸上自衛隊もヘリや警戒機を含めてあると思うのですが、この陸・海・空の自衛隊による那覇空港での離発着の割合というのは、全体のどれくらいになるのですか。通常では2割と言われることもあるが、数字的なものは把握していますか。

○長濱為一交通政策課長 我がほうで把握している数ですが、自衛隊と海上保安庁を入れて、1日平均で84回。ですので、年間で3万1000回ほどの離発着があると。そうすると、おおむね那覇空港の離発着の2割程度。ただ、正式な数として発表されているものではないのですが。

○當間盛夫委員 これはスクランブル発進だとかいろいろともろもろあると思うのですが、そういったものも含めて年間3万1000回という認識でいいですか。

○長濱為一交通政策課長 細かな区分は承知しておりませんが、そういったものも含まれているものと考えられます。

○當間盛夫委員 我が国の自衛隊で、防衛の部分であるわけですから米軍とは違うわけです。例えば、こういうときに、国内法での何か協定はあるのか。自衛隊とのやりとりは、もちろん国内法ですよね。こういう事故を起こしたときにはどうするのだとか、何か取り決めでもあるのですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 関連法規をちょっと持っていなくて、私の記憶で回答しますので、一部違う部分もあるかと思いますがよろしくお願いいたします。まず、航空法についてですが、航空法自体は一般的に民間航空機に適用されると。一方、自衛隊機についてはその中で、たしか安全管理とかの部分が一部除かれていると認識しております。それと、航空事故が発生した場合、民間航空の場合は独立した組織が立ち上がって―たしか航空安全委員会が調査するのですが、自衛隊機については自衛隊内部で調査して原因究明をやると、たしかそういう区分けになっているという認識です。

○當間盛夫委員 民間機の場合、運輸安全委員会がすぐ立ち上がって、重要な案件だとかもろもろ出てくると思うのですが、今あった自衛隊に関してのものは、あるだろうという感じなのか。ちゃんと調査委員会というのが防衛省の中に立ち上がって―前回のこともあるので、皆さんのところにそういった報告は来るのですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 ちょっと今、関係資料の手持ちがなくて、再度正確には後で調べてもらいますが、基本的には民間機と航空自衛隊が、もし何か事故が起こった場合は、国関係の安全委員会、調査委員会が調査すると。一方、やはり自衛隊関係の単独であれば航空自衛隊の内部組織が立ち上がって調査するという形になっておりますので、その名称及び役割についてはちょっとお時間をいただいて、後で御報告したいと思います。

○當間盛夫委員 これまで自衛隊からの報告等はあるわけですよね。

○金城典和参事兼基地対策課長 今までの航空事故関連で、毎回提供いただいているかということで確認いたしましたところ、いただいている事故といただいていない事故があるということで報告を受けております。

○當間盛夫委員 前にも事故があったときに、県と自衛隊組織での協定か何かを結んでいるかということのお話もさせてもらったと思うのですが。この那覇空港における航空自衛隊、こういう事故があったらこうなる、こういう形でやるとかという協定は皆さん結んでいますか。それとも、いやそういったことはできないということなのですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 委員のおっしゃる協定について、これまで県から提案したという記憶はございませんので、実質、沖縄県と自衛隊関係で協定らしきものが結ばれていないと認識しております。

○當間盛夫委員 知事公室長、我々、観光がリーディング産業ということで、今回も1500名の皆さんを含めて多岐にわたっていろいろな形で影響してくるということは間違いないわけです。時間的にも、振り分けたからいいという話ではなくて、皆さん働かれる中で、日程を組まれてくることを考えると、たまたま1時間40分という閉鎖ではあっても、影響がそう大きくはないですということにはならないわけです。皆さん、別に自衛隊は治外法権の米軍とは違うわけだから。国内法でいろいろと―自衛隊の部分で県との取り決めだとかということを防衛省なりにしっかりとやるべき時期に来ているのではないかなと思うし、皆さんが本気でこの沖縄の観光―この那覇空港を民間専用にすべきだというものをお持ちであるのであれば、自衛隊―航空自衛隊が居づらいような環境をつくるというのも皆さんの役割になると思うのですが、そういったことは考えられたことはないか。

○池田竹州知事公室長 自衛隊や民間航空機のそういった同様の事故を含めてどういった協定ができるかはちょっと企画部とも相談しながらやっていきたいとは思っております。これは、航空自衛隊の指令から、運用としての対応を聞いたところですが、例えば計器異常とかがあった場合に緊急着陸を行うのですが、可能なケースにおいては那覇空港で緊急着陸せずに嘉手納空港におりるというような事例もあると聞いております。これは自衛隊で那覇空港のいわゆる滑走路の閉鎖等を予防するための対応として伺っているところです。そのほかこういったいわゆるパンクの事故等が起きた場合の対応については、どういった対応が取り得るかは少し研究させていただきたいと思います。

○當間盛夫委員 だから知事公室長、皆さんの対応の区別が見えないのです。こういう事故等を含めて、自衛隊への対応と米軍への対応が同じようにしか見えないのです。国内法が適用される自衛隊に対しては、もっと皆さん知恵を出していろいろな形で対応すべきではないのですか。別に那覇空港は自衛隊専用ではなく、自衛隊がその中での間借りをしている空港で、そういった部分では皆さんもう少しこの辺は国内法をいろいろな形で駆使してでも……。観光がリーディング産業と言っている割には、今やっていることというのは、思考停止しているのではないですか。嘉手納空港で米軍の飛行機をとめるということは到底無理ですよ、皆さんでは。ところが、那覇空港の部分では皆さんの考えようによっては自衛隊機を飛ばさないというような措置は、何かいろいろと協定をもってやろうということをやれば、できるのではないかと思うのですが、その辺どうですか。

○池田竹州知事公室長 先ほどちょっと御説明しましたけれども、自衛隊につきましては、緊急患者の空輸でありますとか、災害時の派遣等で県と連携してやっている部分もございます。そういったところも含めて、どういった対応が取り得るかを研究したいと思います。

○當間盛夫委員 私は自衛隊を反対しているわけではない。当然に今言われた部分というのが自衛隊の果たしている役割でもある。しかし、今言われている部分で、何も自衛隊との取り組み、協定、いろいろなことも全くやってもいないということは、自衛隊からしたら、いやもう別に沖縄県はそこそこやっておけばいいということで、やはり違うと思うのです。沖縄県は、他府県とはやはり違います。他府県であれば、隣接、隣県にそのことのものがあるかもしれない。ところが、東京から来たら2時間半、それでまた引き返すとか。嘉手納飛行場におりました。嘉手納飛行場で皆さんがバスを用意して宿泊所に行けるのだったらいいが、そこにずっと待機でしょう。その辺をもう少し皆さんこういう形であるんだったら、例えば、嘉手納飛行場を民間共用にしてくれとか、方法は幾らでもあるでしょう。今言う、那覇空港を専用にしろということであれば、嘉手納飛行場に自衛隊の部分を持っていくのかというような議論もあるのかという話です。いやいや嘉手納飛行場だけに自衛隊まで押しつけられたらたまったものではないというのであれば、先ほど言ったように、では嘉手納飛行場にも民間共用をと、併用して民間空港も嘉手納飛行場でできるというような形の施策を持っていくようなことも皆さん考えるべきではないのか。

○池田竹州知事公室長 嘉手納基地については、私ども三連協と意見交換をしておりますが、現状でもかなり過重な基地負担であると認識しております。そこに自衛隊という機能を移すということが地元の理解を得られるかというのは非常に大きな問題になろうかと思っております。一方で、嘉手納基地の民間空港化が可能かどうかはきちんと検証していきたいと思っております。

○當間盛夫委員 私は、それまでは主張していないのよ。県自体も。山口県の岩国市でも、その部分での海兵隊のものがふえた。増強する中で、向こうはその部分の一部に民間空港を併設したのです。そうでしょう。三沢市でも、あれも空軍との民間併用でしょう。どうなのですか、その辺は。

○金城典和参事兼基地対策課長 自衛隊が持っている飛行場については3種類に分かれるようです。まず1つが防衛省自体が持っている飛行場。それと、自衛隊が共用する民間空港。それに那覇空港が分類されます。それ以外に自衛隊の飛行部隊が共同使用する米軍の施設・区域たる飛行場というものがございまして、その中に三沢飛行場が含まれているという整理になっております。

○當間盛夫委員 海上自衛隊のものが岩国市にもある。それは置いておいて、今度平行滑走路が完成します。しかし、国会でも言われているように、平行滑走路ができたからということで、これが2倍にはならないと。そういう指摘もあるわけですから、皆さん、この那覇空港―この自衛隊がこういう形で今、民間空港と一緒であるということであればこの部分での平行滑走路ができたときのいろいろな規制も含めてどうあるべきかということをしっかりと検討してもらって、この沖縄の観光の部分に影響しないというような那覇空港の部分での自衛隊という部分をしっかりとまたつくってもらいたいと思いますし、知事公室長、もう早目にこの自衛隊さんとの協定なり覚書になるのか、そういったものをどうあるべきかということもぜひ早急に検討してください。

〇渡久地修委員長 ほかに質疑はありませんか。
 比嘉瑞己委員。

○比嘉瑞己委員 復帰後の那覇空港における事故の件数は把握していますか。

○金城典和参事兼基地対策課長 県が把握している復帰後の自衛隊関連の事故については、トータルで129件となっております。

○比嘉瑞己委員 四十六、七年たって、これぐらいあると。特に近年ふえているような感じがするのですね。2016年にF15の第9航空団が増強されました。その影響については皆さんどのように考えていますか。増強後の事故の件数もわかりますか。

○金城典和参事兼基地対策課長 申しわけございません。総トータルの件数、それとその内訳については資料としてまとめているのですが、それが年度ごとにまとめられていなくて年度ごとの推移が、今お答えできない状況ですので至急取りまとめてみたいと思います。

○比嘉瑞己委員 知事公室長、増強後、この被害もふえているというのは市民の感覚からは確かだと思うのですね。実際、事故も相次いでいます。このF15が20機から40機になって、那覇市の上空も米軍機ではなくて自衛隊機も飛んでいるのを皆さんも知っていると思います。この民間共用の空港について、この増強のときにも自治体の意見も聞かずにこうやってふやしていくと。これから観光産業が伸びていくときに、私たちの声を何も聞かずにこういうのをやっていくというのはやっぱり間違っていると思います。それと、先ほど委員からも指摘がありましたけれども、やっぱり沖縄県としてもこの実態をきちんと把握をして、自衛隊との定期的な運用の協議というのがどうしても必要だと思うのですが、その点についてはどうですか。

○池田竹州知事公室長 自衛隊は米軍と違って国内法の適用を受けているということもあります。そういった協議、あるいは取り決めというのがどういった形でできるのか、他県の例も参照しながら研究していきたいと思っております。

○比嘉瑞己委員 他県の例と言いますが、先ほどおっしゃったように、那覇空港のように民間と共用している空港というのは、ほかに八尾空港と長崎空港があるみたいですが、この利用回数で言ったら那覇空港のほうが断トツですよね。これだけ過密な空港の状況の中で、那覇空港だけの独自の問題だと私は思うのです。やはり、他県の例は参考にならないと思いますので、これは県民の声に応えてですね、もっと県が積極的な姿勢を示すべきだと思います。もう一度、見解を聞かせてください。

○池田竹州知事公室長 繰り返しになりますが、国内法の適用を受けているということもありますので、どういった協定等がそもそも結び得るものなのか、ちょっとそこは研究させていただきたいと思います。

○比嘉瑞己委員 これだけ今、観光産業が盛り上がっている中で、そういった待ちのというか、そういったテンポでは遅いと思います。今回の決議の案の中に、民間専用化の声も上がっているということも文言として入っています。この民間専用化の声というのは、経済界を初めいろいろな団体からも聞こえてきますが、県としてはどのようにこの声を把握していますか。

○池田竹州知事公室長 これも先ほどの基地対策課長と同じ答えになるもしれませんが、多くの離島を抱える本県におきましては、緊急患者の空輸や災害救助など自衛隊は県民の生命・財産を守るために貢献しているものと考えております。県としましては、自衛隊において県民に不安や影響を与えることがないよう安全管理に万全を期していただきたいと考えております。
 
○比嘉瑞己委員 自衛隊に対しての賛否に関しては、いろいろな意見があります。私が聞いているのは具体的な話なのです。この那覇空港の民間専用化というのは、もう多くの経済界の人たちも声を上げているということを皆さんはちゃんと受けとめないといけないと思います。すごく一般的な答弁にしか聞こえませんので、しっかりとこの声を把握する必要を指摘したいと思います。あと1点、今回2つの事件に対しての抗議の意見書ですが、特に6月に起きたF15の重大インシデントですね。あれは本当に大きな事故だったと思います。この重大インシデントというのがどれだけ大変なことなのか、説明を求めたいと思います。

○金城典和参事兼基地対策課長 国土交通省のホームページによりますと、重大インシデントとは航空法第76条の2に定められている「航空事故が発生するおそれがあると認められる事態」という分類になります。事故の形態としては16の事態があるとされております。

○比嘉瑞己委員 こういった自衛隊機と民間機が接触、あわや大事故になるという事故だったと思います。こんなインシデントが起こるというのは那覇空港だけだと思いますので、そこはちゃんと報告も求めて県としても毅然とした対応をするように求めたいと思います。

〇渡久地修委員長 ほかに質疑はありませんか。
 又吉清義委員。

○又吉清義委員 少しだけ確認をお願いしたいのですが。那覇空港というのは例えば管理権、運用権というのは、県にも少しあるのか、全て国なのか。まずその確認からですが。

○長濱為一交通政策課長 民間機を運用するという点に関しては国土交通省の管理となっています。県には、特に管理権―滑走路等についてはございません。ターミナル等については三セクでやっているという状況がございます。

○又吉清義委員 であるならば、要するに運用は国土交通省で管理をすると。県には何の権限も一切ないと理解してよろしいのか。

○長濱為一交通政策課長 そのように理解しております。

○又吉清義委員 そしてあと1点ですが、先ほど比嘉委員からありましたが、復帰後129件ですか、自衛隊機の事故があるということなのですが、本当にこれすごいなと思うのです。同じ那覇空港の事故というもう少し大きな視点から見た場合に、空港で事故はあってはならないものです。復帰後、皆さんが数えた年からでよろしいですから、那覇空港であった事故で、何も自衛隊機だけではなくて、民間航空機、外国機、これも全て資料としてどういう事故があったのか、何件なのか、それも一覧として出していただきたいのですが、よろしいでしょうか。

○長濱為一交通政策課長 手持ちの資料が今ございませんので、関係当局に問い合わせをして、後日御報告したいと思います。

○又吉清義委員 何も急ではありませんので、数日とは言いませんので、そういうのを調べてですね。2カ月前でしたか、テレビの特集を見たのですが、この民間機もかなり信じられない事故が起きているのを見てちょっとびっくりしたものですから。信じられない物が落ちてくるとか。何でこんなことが起きるのかなと。これはお互い観光立県である沖縄も今後やはり経済的損失、事故が起こらないためにもいろいろなところから私たちはこれを見て、抗議するところはどこかですね、徹底的にやらないと大変なことになるなと思っているから、あえて聞いた次第です。では、資料としていただけると理解してよろしいですね。

○長濱為一交通政策課長 我々も今手持ちを持っておりませんので、まずは関係当局に問い合わせをした上で御回答したいと思います。

〇渡久地修委員長 ほかに質疑はありませんか。
 上原章委員。

○上原章委員 危機管理というところでは、この事故が起きるたびにこれだけの影響があるわけですが、国と自衛隊、そして県―その危機管理の共有というのはなされているのですか。

○池田竹州知事公室長 今回の事故の場合、発生が17時37分で、自衛隊那覇基地から第1報が入ったのが同59分。約20分後には第1報が入っております。また翌日には、那覇基地司令が直接県に出向いて、現時点での想定される事故の原因等の説明もいただいたところです。ただ、緊急的な点検の内容等においてもその場において報告を受けているということで、ある程度共有できているような形かと思います。

○上原章委員 私が聞きたいのは、原因究明とか、再発防止に対する危機管理というもの―要するに先ほどから非常に自衛隊の事故が、特に民間機に影響するような空港内での事故がこれだけ1時間40分近くも閉鎖されるという……。そういったものを、いざこういう危機、事故が起きた場合に、素早く対応をしていかないといけないわけですが。昨年もあったのですが、これまでの調査報告の中で、原因というのはどういったものがあるのですか。事例があれば聞かせてもらえますか。

○金城典和参事兼基地対策課長 一つの事例といたしまして、平成30年3月6日に発生いたしました、CH47のカーゴドアが沖永良部で落ちた事故がありましたが、それについて調査結果と対策、再発防止策としていただいている資料をちょっと読んでみます。まず1点目としては、カーゴドア取り外しにおけるロック機構の損傷防止の手順の設置、2点目といたしまして、カーゴドアのロック状態を外側から確認できる表示を追加、3点目として、ロック機構が損傷していた場合にもカーゴドアが落下しない機構の追加、4点目として、カーゴドアのロック機構の特性及び再発防止に係る教育の実施と。そういった再発防止策がとられているという報告をいただいております。

○上原章委員 できれば空港内での事故、例えば去年、自衛隊の車輪が外れた事故があったと思うのですが、それに対する原因というのはわかるのですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 委員の御質問のF15戦闘機の事故なのですが、こちらのほうで離陸時に前輪の前についているライトが、滑走して離陸するときに落ちたと。そのときの状況としては当該機は自分で確認することができませんので、後ろにいたもう一機が目視で落下物を特定して、すぐ緊急事態だということで嘉手納飛行場に緊急着陸したと。一方、そのガラスについては滑走路に飛散してましたので、それについては目視で撤去したということまでは私たち情報はつかんでいるのですが、具体的な落下した原因、それについての報告はいただいていませんので、今、御報告できない状況にあります。

○上原章委員 そのときに那覇空港が閉鎖された時間というのはどれくらいですか。

○金城典和参事兼基地対策課長 そのときの閉鎖時間ですが、9時44分から10時31分までの約47分間、滑走路を閉鎖したということになっております。

○上原章委員 今回タイヤが、前輪と後輪ですかね、パンクしたということなのですが、こういった事故が起きたときに閉鎖をさせない取り組みというのも非常に大事だと思うのですよね。その辺は、自衛隊、当然こういう事故があってはいけないのですが、原因究明、そして再発防止というのはやっていかなくてはいけないわけですが、今回こういうパンクがあって1時間40分近く閉鎖したというのが、自衛隊内部でどういうふうな危機管理対策をしているのか。この辺を県は把握していますか。これだけの時間が必要なのかどうかを含めて。

○池田竹州知事公室長 私どもが航空指令と意見交換というか確認をした際に、パンク事故の場合は対応方法が2種類あるそうです。その場で、滑走路上でタイヤを迅速にかえて動かすものと、いわゆるキャリヤーに乗せて牽引するという手法があると。どちらかをまず選ばないといけないということで、今回の事案は結局その場での修理は断念をして、台に乗せて運んでいく方法を選んだと。私どもから1時間40分という時間はかなり長いので、今回の対応をぜひ検証していただいて、少しでも短縮できるような対応はぜひ検討をお願いしたところでございます。

○上原章委員 ぜひ先ほどもありましたが、県もしっかり共有して、こういった事故が起きないことが大事なのですが、万が一起きた場合どう対処するかというのは国土交通省もしくは自衛隊のという話ではなくて、しっかり県もかかわっていただきたい。その辺どうですか。

○池田竹州知事公室長 どこまで権限としてかかわれるかはちょっと研究する必要がありますが、先ほど話したような形でですね、自衛隊関係者とは連携を密にして点検の状況とか件数の状況については意見交換をしていくような場を設けていきたいと思います。

○上原章委員 今回、嘉手納空港に緊急に着陸した人は、飛行機内で3時間も待機と。これだけ9000人以上の人に影響があったという……。その沖縄に観光を初め多くの方が訪れる、もしくは沖縄から県外、島外にビジネスとかいろいろな形で行く。そういった台風や自然災害のときもありますが、こういった予期せぬ事故が起きた場合、その方々への対処を―この辺は県もやむを得ないというふうな形ではなく、私はしっかり寄り添った対応策を検討して、一刻も早く閉鎖を解くということも含めて、この方々への手当てというのは何かございますか。

○平敷達也観光政策課長 観光客に対しての影響ということでございますが、今のところ例えば、航空会社の原因でそういったものがあれば、航空会社が対処するのですが、こういった形で国とか、そういったものの影響に対しての補償という制度が今のところないと伺っております。

○上原章委員 ですから、せっかく沖縄に訪れている方にそういったときこそ、私はしっかりとした県としての対応をしていく必要があると思うので、今後、観光含めて部局としてしっかりと検討していただきたい。最後に知事公室長、ちょっとお聞かせください。

○池田竹州知事公室長 どういった対応が取り得るか、観光あるいは交通の部門とも意見交換をして研究していきたいと思います。

〇渡久地修委員長 休憩いたします。

〇渡久地修委員長 再開いたします。
 ほかに質疑はありませんか。

○渡久地修委員長  質疑なしと認めます。
 以上で、那覇空港における自衛隊機の事故についての質疑を終結いたします。
 説明員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 休憩いたします。

   (休憩中に、執行部退室。その後、那覇空港における自衛隊機の事故に    関する意見書の提出についてを議題に追加するか協議した結果、追加    することで意見の一致を見た。)

○渡久地修委員長 再開いたします。
 本委員会所管事務調査事項自衛隊についてに係る那覇空港における自衛隊機の事故に関する意見書の提出については、休憩中に御協議いたしましたとおり、議題に追加し、直ちに審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○渡久地修委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 本委員会所管事務調査事項自衛隊についてに係る那覇空港における自衛隊機の事故に関する意見書の提出についてを議題といたします。
 那覇空港における自衛隊機の事故に関する意見書の提出について、議員提出議案として意見書を提出するかどうかについて、休憩中に御協議をお願いいたします。
 休憩いたします。

   (休憩中に、意見書提出の可否、案文及び提案方法等について協議した結果、議員提出議案として提出することで意見の一致を見た。)

○渡久地修委員長 再開いたします。
議員提出議案としての那覇空港における自衛隊機の事故に関する意見書の提出については、お手元に配付してあります案のとおり提出することとし、提出方法等については休憩中に御協議いたしましたとおり決することに御異議ありませんか。

  (「異議なし」と呼ぶ者あり )

○渡久地修委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 休憩いたします。

   (休憩中に、臨時議会の招集申し入れについて協議した結果、申し入れ    ることで意見の一致を見た。)

○渡久地修委員長 再開いたします。
 臨時議会の招集申し入れについては、休憩中に御協議いたしましたとおり決することに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり )

○渡久地修委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 休憩いたします。
 
   (休憩中に、視察調査日程について議題に追加するか協議した結果、追    加することで意見の一致を見た。)

○渡久地修委員長 再開いたします。
 本委員会所管事務調査事項総合開発及び地域振興についてに係る視察・調査日程については、休憩中に御協議いたしましたとおり、議題に追加し、直ちに審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

〇渡久地修委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 次に、視察調査日程についてを議題といたします。
 休憩いたします。

   (休憩中に、事務局から視察調査日程案についての説明があり、協議し    た結果、日程案のとおり行うことで意見の一致を見た。)

○渡久地修委員長 再開いたします。
 お諮りいたします。
 視察調査日程につきましては、先ほど事務局から説明のあったとおりの案で決することとし、座間味村との調整が整い次第、議長に対し委員派遣承認要求をしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○渡久地修委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 なお、委員派遣の日程、場所、目的及び経費等の詳細な事項及びその手続につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○渡久地修委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 以上で、本日の議題は全て終了いたしました。
 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

  委 員 長  渡久地   修