委員会記録・調査報告等
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総務企画委員会記録
平成25年 第 7 回 定例会閉会中
第 1 号
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開会の日時
年月日 | 平成25年12月19日 木曜日 |
開議 | 午後 2 時 30 分 |
散会 | 午後 4 時 13 分 |
場所
第4委員会室
議題
1 学事について(沖縄アミークスインターナショナルの現状について)
出席委員
委 員 長 山 内 末 子 さん
委 員 新 垣 良 俊 君
委 員 仲 田 弘 毅 君
委 員 具 志 孝 助 君
委 員 照 屋 大 河 君
委 員 髙 嶺 善 伸 君
委 員 玉 城 義 和 君
委 員 吉 田 勝 廣 君
委 員 前 島 明 男 君
委 員 渡久地 修 君
委 員 當 間 盛 夫 君
欠席委員
末 松 文 信 君
大 城 一 馬 君
説明のため出席した者の職・氏名
参考人(陳情第146号について)
與 儀 清 君
ロン・ブレイネス 君
玉 城 キヨレス 君
玉 城 三千恵 さん
補助者
ヒナコ・ブレイネス さん
○山内末子委員長 ただいまから、総務企画委員会を開会いたします。
本委員会所管事務調査事項、学事についてに係る沖縄アミークスインターナショナルの現状についてを議題といたします。
本日は参考人として、陳情第146号学校法人アミークス国際学園の混乱に関 する陳情の提出者であります與儀清氏、ロン・ブレイネス氏、玉城キヨレス氏及び玉城三千恵氏に出席をお願いしております。
また、與儀参考人から申し出のあった補助者として、ヒナコ・ブレイネス氏が陪席しております。
参考人及び補助者の皆様、本日は御多忙のところ御出席いただきましてまことにありがとうございます。
この際、委員会の審査の進め方について御説明申し上げます。
まず、参考人から御説明をいただいた後、委員から参考人に対し質疑を行うことにしております。
参考人等が発言しようとするときは、あらかじめ委員長の許可を得なければならず、発言は、議題の趣旨の範囲内で行うこととなっております。
また、本日は委員会が参考人等の意見を聞く場でありますので、参考人等が委員に対して質疑することはできませんので、御承知おきください。
それでは、與儀参考人から、学校法人アミークスインターナショナルの現状について御説明をお願いいたします。
○與儀清参考人 こんにちは。沖縄アミークスインターナショナル―アミークスの保護者有志の一人、與儀清と申します。今回、山内委員長を通して本会議の陳情という形をとらせていただいたのは、現在、アミークスがどのようになっているかということを、県民、もしくは学校の経営者である旺文社、そして今経営をしている事務局側と校長側の放漫なる経営について、少し資料を読ませていただきます。御存じのように、開校後わずか3年にして校長2名、副校長1名、その他教職員十数名が辞職しました。その離職率は32%と言われております。それは、学校当局の不当な待遇から発生したものです。また、今年度に入り、県の総務私学課と労働基準監督署に教職員がその実態について届け出ています。人数は県の総務私学課のほうに陳情書として13名の教職員の名前で上げられております。あと、その中の8名が労働基準監督署に届け出をしております。私たち保護者227名が、ことし3月7日に、当時の事務局長の更迭と混乱の処理を学校に要求し、目下、学校側は3月7日以後、混乱や職員の離職率がメディアに取り上げられたため、校長、事務局長が積極的にイメージチェンジの広報活動を繰り広げております。校長は、県当局や保護者たちに、自分が担当をするようになったので、校内の混乱も落ち着き、よい方向に向かっていると宣言し、外国人向けには新しいカラー写真で乗馬を楽しむ子供やアイパッドを活用した最先端の授業風景を流し、外国人子弟の募集にも乗り出しています。しかし、本当に変わったのでしょうか。全く悪いところは何一つ改善されておりません。むしろ深刻にさえなっております。
これからどんどんありますけれども、私のもう一つの請願書を出したのは、今まで3年間、子供たちをアミークスに通わせて、どんどん先生方がやめていって、一番教育のトップでもあります校長が3年間で2人もやめて、副校長もやめられて、今裁判を起こしているような実態なのです。そういったことで、実際に保護者がPTAを立ち上げようとしたときに、開校時は生徒がそろっていないということで当時の事務局長に却下されました。これも不思議に思いましたが、それから3年たちまして、やっと幼稚園から6年生までそろったということで、では準備委員会を認めましょう、立ち上げてくださいということで、今回のような形でPTAがそろそろできそうなのですが、まだ正式には認められておりません。私が思っているのは、以上です。
○山内末子委員長 與儀参考人からの説明は終わりました。
これより参考人等に対する質疑を行います。
なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないように簡潔にお願いいたします。
質疑はありませんか。
當間盛夫委員。
○當間盛夫委員 きょういらしている皆さんは、保護者ということで我々は受け取ってよろしいのでしょうか。
○與儀清参考人 はい。
○山内末子委員長 休憩いたします。
(山内委員長からほかの参考人について説明するよう指示があり、與儀 参考人が、他の参考人3人及び補助者の紹介を行った。)
○山内末子委員長 再開いたします。
當間盛夫委員。
○當間盛夫委員 お隣は副校長のロンさんということでよろしいですね。
○與儀清参考人 これから中学校ができるので、中学校準備室長です。
○當間盛夫委員 皆さんの陳情の中で、財団設立当初にうたわれた公約を県は忠実に実行してほしいということがあるのですが、県にどういうことを求めていますか。基本的に私学ですので、県がどうこうではなくて、その学校の運営については私学を尊重するということで、県が関与する部分というのはほとんどなく、独自的な教育をするというところになるわけです。県が7億円を施設の予算として計上したというところはあるのですが、その運用は旺文社のほうに任せてやってきたというところがあります。県にこれからやってほしいということは何かありますか。
○玉城三千恵参考人 今の御質問は、回答しにくいのですが、私たち父兄が受けとめているアミークスの成り立ちというものが―3者合意でしょうか、その中で沖縄という地にOISTだけではなくて、教育をレベルアップしたいということで、環境を整える位置づけでアミークス設立に至った経緯は私たちも理解しております。その中で、うるま市、県の立ち位置が保護者側からは見えてこない。もちろん理事の形ですらも私たちはわかりません。どういう形でどういう連携がされていて、評議員の方の顔も名前も知らないまま開校に至って、その中で、県というものが私立だからといって立ち入れないというか―すごく関心は示されているのはわかります。でも実際の運営に対して、そして理事の成り立ち方も含めて、その現場の内容を把握してくださる位置にはいないのでしょうか。逆に質問になってしまうのですが。
○當間盛夫委員 県にも責任はあります。インターナショナルスクールをつくろうという部分は知事公約でもありましたので、その中でアミークスを設立をしたというところもあります。そして、本来、こういう私学が立ち上がるときというのは、法律上もそういった施設に対しての予算はない中で、県は7億円拠出しているわけです。そして、うるま市も土地を提供したというところがあって、県はこのことに関して、学校ができたら終わりかということではなくて、県もあり方自体に責任を持たないといけないわけです。このアミークスの運営を、公募でもなく旺文社ということも決めて設立もしたわけですから、それを決めた県の責任はどうなのかという問題もあるわけです。ですから、皆さんとして県にどういうことを要求しているのか、ということをお聞きしたいです。こういう現状がある中で、総務私学課のほうでの指導的な部分をもっと強めてくれないか、学校をもっと正常化にしてくれないのかというような認識でいいのでしょうかということです。
○玉城キヨレス参考人 今の委員の認識でよいかと思います。
○當間盛夫委員 本当に皆さんには悪いのですが、アミークスの設立に関して総務私学課は当初全くタッチしませんでした。総務私学課からすると、私が先ほど述べたとおり、本来はお金を出すというものはないわけで、ない中でやったということからすると、それは企画部での問題だったのです―これは県内部の話になりますが。だから総務私学課からすると、ほら見たことかということにもなっているかもしれないという現実があります。今は開校して3年ですので、そういった面では、もっと我々も総務私学課のほうにそういった分でのものをやっていきたいなと思います。でも、根本は、私学は本来独自的なものをやるということが基本にあるわけですから、開校して3年でどうしてこのような―決して安い授業料でもない、年間80万円以上お支払いして、すばらしい学校だと親御さんは認識して子供たちを送り出しているという中で、今の現状を見ると子供たちがかわいそうだなという部分は我々も持ちます。そういった面で、御存じであればいいのですが、やめられたお子さんとかは多いのでしょうか。
○與儀清参考人 これは確実な数字ではないのですが、かなりいます。特に、県外からいらっしゃった方、これは当初アミークスがうたっていたOISTとの関係とかといったことが全然交流がないと。これで3年目になったら見切りをつけてやめた方がたくさんいます。ただ数字的に何名かということは学校側に問い合わせてみないとわからないです。かなりいます。
○當間盛夫委員 皆さんとしても、3年経過してこういう現状ということで、心配だと思います。そしてもう一つ、このインターナショナルスクールをつくるときに県も言っていたのですが、バカロレアの認定校が県内にはないと。それを取っていくのだということがあるのですが、バカロレアの認定はどこまで進んでいるのでしょうか。
○ロン・ブレイネス参考人 ことしの3月に雇用されて、アメリカからアミークスの新しく設立される中学校の校長ということで来たのですが、着いたときに実は中学校準備室長だということになったという経緯があります。まずは、バカロレアの話にお答えします。3月に沖縄に来てから、インターナショナルバカロレアの認定校のほうに進むように務めてきております。国際バカロレアの認定の過程は、今の経営側からは認められずに、今のアミークスはインターナショナルスクールではなくて、内容は日本の学校というような内容になっております。これからの方向性もどんどん日本の学校の方向に進んでいって、このままでは日本の公立の学校と同じようなもので、ただ外国人の先生がいるというような学校になってしまうと思っています。OISTやほかの沖縄からも外国人の生徒はこのままでは入ってこないという状況です。個人的には、4月1日から追い出し部屋のようなところにおりまして、インターナショナルバカロレアについてのレポートは4月から書いてはいます。しかし、学校の方針が反対の方向にいっているということがあって、私の考えやバカロレアの認定校の方向にいくという考えは閉じられている状況です。例えば、今度4月から設立される中学校の方向性は―アミークスは高校はつくらないという方針なので、生徒はみんな沖縄県の高校に行くという、そのための中学校を設立するという方向になっております。今のところは教育基準もありませんし、カリキュラムなども、いわゆる一条校ですので、日本の学校のカリキュラム以外は何もないという状況です。インターナショナルバカロレアに認定されるためには2つのことが必要になっています。1つ目は教員の教育です。今現在では教員の教育やトレーニングというものは全くなされておりません。2つ目は、国際バカロレアに認定されるためには、バカロレアの教育基準に満たなくてはいけませんし、その教育基準に見合ったカリキュラムを取り入れなくてはいけません。この2つは認定校になるためにはとても必要なもので、今のアミークスの現状ではどちらも満たされていません。ということもあって、外国人の生徒は入ってこないか、やめてしまっています。もう一つは、私は学園で教員がどのように扱われているかということの例でもあります。いろいろ各国から教員が雇用されて沖縄に来ているのですが、着いてみると、学校の内容はインターナショナルスクールではなくて日本の学校であって、マネージメントは企業のマネジメントのようなやり方という内容です。教員の給料も3年間で毎年下がってきていますし、4人の教員が6月にやめています。そして、4人の新しい教員が入ってきました。例えばですが、新しく採用された教員の給料は月給21万円ととても安い給料です。
○當間盛夫委員 ありがとうございました。2008年に県とうるま市と旺文社が行った覚書の調印の中には、インターナショナルコースの部分はバカロレアのカリキュラムをやるという部分で、その国際バカロレアのカリキュラムを導入して世界に通用する、英語でバカロレアの教育内容を通じてやっていきますということでした。ですから、積極的にインターナショナルの部分で国際協議機関の整備を求めていくと、自分たちはそれをやりますよということを覚書にも書いているわけです。今のロンさんの話で、全くそれを閉ざしてしまっているということからすると、子弟の皆さんこれから中学に上がってバカロレアがないところで卒業したときの高校の選択というものが、県内の高校にまた入り直さないといけないということは、父兄からしても大変だなと思います。バカロレアは学校が整備できたから1年で取れるものという認識は我々も持っていないものですから、その中での3年間がこういう状況というのは、覚書の内容にも違反しているということがあるのですが、その辺は父兄としてどう思いますか。
○與儀清参考人 これは当初から、保護者たちは高い授業料を払って、最初のパンフレットでOISTとの関係というのはかなり重要です。県外から来ている方もそういう話をお互いの父兄同士ですると、それは重要だし、インターナショナルとイマージョンの、文部科学省が認定した一条校であるというのは、日本国内でも初めての試みだということは契約書の内容から見たり、いろいろなインターネットを調べたら出てきます。旺文社もそれをホームページでうたっています。それなのに、山内校長―準備財団のときは理事でした、その方が校長になってから、そして経営者が旺文社の赤尾理事長になった途端に、元の事務局長が手のひらを返したように常に対立が―要するに事務側と教育の場でいつもやりあっていたそうです。それで突然、山内校長が任期を前に1年でやめました。そのことが発端で保護者は驚いて、どうして山内校長がやめたのですかということで、それから皆さんが学校側の運営などに興味を持って、陳情を上げたり、そういうことをやって、それが2代目の仲筋校長のときも同じような形で任期前にやめてしまっていると。それでいよいよ、こんな私学であろう学校がこういうことを繰り返す―その中にもちろん先生たちも開校当時に2人の外国人の先生から告訴をされて示談金でそれを済ましているのです。開校のときですよ。だから、最初からそういう学校の運営に―旺文社はぐんま国際アカデミーと言っていますが、私はこの間、ぐんま国際アカデミーの今の事務局長―野口さんという方なのですが、電話をして話をしました。今は一切旺文社はかかわりはないと。その当時は自分も知らないのですが、松田さんという方がいて、その方が今赤尾さんと2人で名前が載っているのが評議員という形で残っているそうで、年度は詳しく見ないとわからないのですが、ちょうどそのころと沖縄県が旺文社に依頼をした年数が合うのです。だから、旺文社はそれを機に群馬から手を引いて、今度は沖縄でアミークスを立ち上げればうまい汁を吸えると思ったのではないでしょうか。事務局長は今はもうやめたのですが、アミークスに対しては言えないほどあるのです。一つの例を挙げると、予算の開示は絶対にしません。これは説明会のときに、初年度の校長、事務局長の松田さんがいて、こういうことは私学だからする必要がないと言われました。ですが、馬が10頭いて1000万円かかります。餌代や獣医費などに。あと、10頭を過ぎるとふん尿の処理も別の業者にお願いをしないといけないということで、これに1000万円かかります。私たちが年間110万円ほど出していますが、今、在籍している456名を掛けても5億円はいきます。それから私学ですので補助金も入れますと、かなりの数字が出てきます。そして、当初の校長も、旺文社がいなくても学校運営はできると、そういう事業計画を立てて5年間なりやっているのです。それをわざわざ旺文社から借りているような形で1億5000万円を借りてはまた返して、また年度末になると借りるというような仕組みをとっているのです。それでもって携わった事務方も全部、この人が嫌いになったらやめさせられています。本当にこの人がいたおかげでめちゃくちゃになっています。ただ、この方は今はもう私たちが更迭をして、自分からやめたような形をとっ
ております。病気を理由に自主退社という形で。私たちが言ったからやめたのではなくて、そういう形をとっております。
○當間盛夫委員 今、旺文社から来られている方というのは―松田さんはやめられていますが、今現在何名ぐらいいらっしゃるのでしょうか。
○玉城三千恵参考人 私の聞いた話ですと、事務局の中には事務局長と事務局次長のお二人だということです。今、事務局長の亀井さんとおっしゃる方がいるのですが、ぐんま国際アカデミーのときに、市の職員だった方らしいです。だからもともと旺文社の人間ではなく、沖縄に来た際に、どちらかと雇用関係を結ばないといけない。うるま市なのか、県なのか、旺文社なのか。どっちにするかということで協議があったらしいです。そして、とりあえず旺文社で引き取りますということで、籍を置いているのが今の事務局長になります。
○當間盛夫委員 ありがとうございました。我々も当初、どうして県がこういう形の予算を組んだのかとか、どうして旺文社なのかということも含めて―別にインターナショナルスクールが悪いということではなくて、それを積極的にやる中でも県が携わる理由は何ですかということを常々やっていたところがあります。今現在3年であれば、これからOISTも研究者がふえてくるということで、ますます期待されるアミークスになっていなければいけないのに、こういう部分で皆さんが不満を持たれているということは、もっともっと我々も、県に対して、私学だからという一歩を置くのではなくて、積極的に県にも責任があるのだということをもって、アミークスに対してのあり方ということを県に求めていくようにします。きょうはどうもありがとうございました。
○玉城キヨレス参考人 私たちが今立たされている現状というものは、いろいろな資料からうかがえるかと思います。実際に、私たちはそれでも子供たちを学校に通わせていると。まだそれに期待する部分もあったりして、それでも高い月謝を払って―それは苦ではありません。将来に対する夢があるので。ただし、今まで見た現状からすると、3年もかかわってきただけに、もう信用できないと。これ以上託すことが難しいのではないかなという気持ちになっております。それで当初、意識がそこそこ維持できたというのは、3者合意が暫定付託という形で立っていることに一応私たちは期待をしておりました。ですから、県、あるいは上位の監督指導ということも含めて、可視化していくというシステムができてきているのではないかなという期待感がありました。しかし、それが今のお話を聞いていてもどうしても官と官の垣根があって、それを超えきれない不文律というのがどうしても邪魔をしているのではないかなということもあって、そういった面からも、明確に調査をする組織をつくってもらいたいという希望があります。
○山内末子委員長 ほかに質疑はありませんか。
田勝廣委員。
○田勝廣委員 皆さんから出された陳情の資料2で、旺文社の不当な待遇についてという文書を読むと、一番最初の労働契約といいますか、ここはどういう形で雇用契約を結んだのでしょうか。
○ロン・ブレイネス参考人 私の場合は、松田氏が私の古い友人であります今は同志社大学で先生をしている人を通じて話がありました。去年の8月のことです。そのときは、新しく設立される中学校の校長先生として興味があるかという話がありました。私は小さいころから空手をやっていて、沖縄という土地にとても興味があり、それで興味を持ちました。6月にプロセスが始まりまして、4回アメリカと沖縄の間でパソコンのスカイプを通じて面接がありました。旺文社の赤尾会長が招待してくれて、9月に沖縄に、面接のために2日間の短い旅だったのですが、沖縄まで来ました。沖縄の学園内で面接を行って、それから東京の旺文社の本社でも面接をしました。アメリカに戻って2週間後にアミークスのほうから連絡がありまして、中学校の校長先生として2014年の4月からお願いしたいという話がありました。その前に1年間中学校を準備するということで、ことしの4月から仕事を始めてくれと言われて、アメリカで働いていた公立学校を途中でやめて3月に沖縄に来ました。妻も向こうで教員をずっとしていたので、アミークスの教員の位置に戻しました。そして彼女はバイリンガル教育の博士号を持っておりましたので、こういう学校にはとても興味がありました。秋の間、ずっと毎週契約書を送ります、送りますと言っていたにもかかわらず、12月末になって妻のほうは不採用になりましたという連絡があって、私には契約書は来たのですが、そこには肩書きは入っていない契約書が届きました。その後、妻のほうは不採用になったにもかかわらず、幼稚園でパートタイムで働かないかという話があったので、2人で沖縄に行くことにして、3月に私たちは来ました。3月から3週間ほどアミークスに毎日通いまして、どういう学校かということを他のスタッフと会ったり、いろいろ勉強して、4月1日に中学校準備室長という辞令をもらいました。4月1日の午後に中学校準備委員会がありまして、そのときに、現在の新川校長から小学校で教えてほしいと言われました。私は教員としてここに来たのではなく、中学校の校長の仕事をするために来たので、小学校で教えることはできないと言いました。それにもかかわらず、小学校で教えなくてはいけなくなり、5年生を教えてくれと言われました。新川校長は松田さんに雇われた人です。小学校で教えるということを断った時点から、すぐに中学校準備委員会からも外され、他の教員からも離され、仕事をさせてもらえないという状況になりました。その状況を解決するために、6月に赤尾理事長に面会をしてもらい話をしました。話をしているときはとても理解をしてもらっていたようなのですが、その後に電子メールが来まして、日本語ができないし、沖縄県の教育の内容も知らないので、これからは父兄とも話をしてはいけない、さらに準備委員会からも外れてミーティングにも出てはいけないというメールが来ました。
私は、先生のそのような雇用の不公平な部分を表立って言っていましたし、国際バカロレアの認定校になるべきだということをかなり強く言っていました。それがやはり学校の方向とは違うということで、今は追い出し部屋にいます。部屋に移ったときに、新川校長からは、ここはスペースがいっぱいあるので―そこは廊下なのですが、空手の練習ができていいでしょうということも言われました。妻と娘を連れてアメリカから引っ越して、学校に貢献しようと来たのですが、このままでは恐らく4月からは採用されないでしょうし、みんなでアメリカに帰ることになると思っております。アメリカでも任期を終えずに仕事をやめてきてしまったので、休職という選択もなくなっていますし、アメリカに戻っても今は職がない状況です。ただ、これは自分だけのことではなくて、他の教員もこういう状況の教員はたくさんいます。でも沖縄のことが大好きなので、できれば残ってアミークス学園をいい学校にしていきたいとは望んでおります。
○田勝廣委員 恐らく志をかけてこの学校に来たと思います。だけど、この約束違反といいますか、そのような約束違反をする経営者といいますか、赤尾さんも、こういうことは本当はやってはいけないことです。労働契約や労働条件の変更といったやってはいけないことを平気でやっている、しかも追い出し部屋といって隔離みたいにして人との接触を妨げるというのは―労働基準法などはこういうことに非常に厳しいですから、やってはいけないことを平気でやっているということに問題があるのかなと思います。皆さんからいただいた支資料を読んで、こういう仕打ちといいますか、非人間的といいますか、こういう非人間的なことをやって、先生方がまた先生として子供に教えると、こういうことはあり得ないことです。やはり正しいことを教えるというのが先生ですし、また学校というのは先生で持つのですよ、しかも私学ですから。公立学校は先生をなかなか選べないといいますが、私学は選べるわけです。だから、先生方がそういう待遇、そしてそのような理不尽なことを受けた中での教育というのは非常に難しいと思います。なので、皆さんの今やっている行動に対して非常に敬意を表します。こういう学校教育はいけないねと、そして正常に戻そうねと、そういうところに非常に敬意を表します。私たちもできる限り協力していきたいなと思います。
○玉城キヨレス参考人 今、田委員がおっしゃられたことが、まとめとしてすごくいいくくりではないかなと解釈するのですが、そもそも3者協定という中で理念をつくって、子供たちをどう導くかということで、一応大きな明文はあったと思います。これがまるで生かされていないというのは、まさしく今の現状ですから、新たな3者協定のあり方といいますか、やはり県が主導をしてもらって、私学をきちんと立ち上げるためのリーダーシップというものをぜひやってほしいと思います。
○山内末子委員長 ほかに質疑はありませんか。
玉城義和委員。
○玉城義和委員 この前、新川校長と話をして、この出されている文書にはたくさんの間違いがあるという話をされていました。どうしてそういうことになるのだろうというふうに我々は困惑しています。先日の委員会でも少し申し上げたのですが、旺文社というのは昔、赤尾好夫のころは文字どおり受験業界のパイオニアで、非常に信用のある会社といいますか、受験生にとってはなじみがあり、豆単などをつくっていて、一般のイメージからすれば非常に立派な会社で、教育理念もあってというふうに思っているわけです。ところが実態を聞くと、ぐんま国際アカデミーの話からしてそうでもないという感じがしますし、いえば教育理念が欠如しているというか、マネジメント能力が欠如しているというか、そういうものを感じます。だから、先ほど當間委員からも質疑が出ていたのですが、私学というのは理念があって、自主独立でいくわけです。だからむしろ、公の役所などには手を入れてほしくないというのが私学の建前なのです。そういうことで、県もそのような立場をとっているわけです。私学だから建学の精神もあるし、変なところに手を突っ込むべきではないという、そういう立場をとっていると思います。けれども、現実的にはそうも言ってはおれないような事態があるということですね。結局、我々もよく中身についてはわからないままあるのですが、要するにどうすればいいかという話ですよね。先日、校長の言い分を聞いていると、自分が伺いを立てているものに対しては、東京の旺文社の赤尾文夫会長からは一切異議はないと。結局、伺いを立てるものは全部そちらに一任しますということを言っていました。そうなると、この運営の責任は、彼の話を信用すると、今の時点では校長にあると考えられるわけです。そうすると、この旺文社を経営陣から外して、もう一度3者の合意に立ち戻って、沖縄県とうるま市と旺文社でやっていたものを、そこから旺文社をとってしまって、完全に校長をキャップにして―理事長というのはもう少し精査して、そういうような経営を刷新するということしかないというふうに思われます。その中で一番問題となってくるのは、旺文社の存在だということです。だから、そういう意味で旺文社を経営陣から一切排除して、全部やめてもらって、新しく体制を立て直すというところで、県ももう一度当初の創立の時点に戻って、うるま市もやり直すというところしかないような気がするのですが、その辺大ざっぱなくくり方としてどうでしょうか。
○玉城キヨレス参考人 大賛成です。基本的には、まずそういった道筋から始めていかないと根本的な解決にはつながらないと思います。これは理事会のあり方にしても、評議委員会のあり方にしても、どういった選任のあり方があって決まってきたか、要するに、方向性を決めるのはこれは理事会だとすれば、どうしても旺文社と関係している人たちに何らかのつながりがあって、そこまで私たちは疑ってしまいます。ですから、理事会のあり方まで含めて、根本的に学校の方向性をどう決めていくかということに対して―それにプラス可視化された運営のあり方、これだけは保護者としても希望するものであります。
○玉城義和委員 要するに、マネジメントも含めて、教育理念も含めて、前提としてその障害となっているのが旺文社だとすれば、それをやはり取り除くしかないということになりますよね。そうすると、そのためにはどういう仕掛けをしていくかということですよね。その辺のところはどうなのでしょうか。何かお考えがありますか。
○玉城三千恵参考人 ちょっと意図とは外れるかもしれませんが、一企業や一個人のカラー一つでアミークスの方向性が変わってしまうということだけはあってはならないと思います。設立当初からアミークスの課題はすごくたくさんあったと思います。子供たちの置かれる環境が、家庭の環境も含めて、外国人ベースの環境で育った子供、日本の環境で育った子供、そして途中から入学する子供もいるのです。たくさん課題があるのが見えていたのにもかかわらず、外部との連携をシャットダウンしてしまっているのではないかという印象がすごくあります。県の指導ももちろんなのですが、どちらがリーダーシップをとるか、それも大切だと思います。そして、その後のつないでいく関係をずっと密に持っていただきたいと感じています。
○玉城義和委員 よくわからないのは、旺文社にしても学校がうまく立ち回らないと意味がないわけです。だから、どうしてそういうことになっているのかという、旺文社にしても、当事者が父兄にしても、教員にしても、みんなそれは願っているはずですが、それがそうはいかないという理由がどこにあるのかということです。例えば、先ほどちょっとおっしゃっていた群馬がだめになって、その同じころに沖縄に来たという、そしてその甘い汁を吸おうという魂胆があったのではないかみたいなことをおっしゃっているわけです。そうすると、その旺文社にすれば最初のところで役割が終わったというか、狙っていたところはこれで済んだということを考えているのか、そうすると、それはもう文字どおり旺文社については御退場願わないと前に進めないということになるわけです。その辺のところの見きわめというのが外からはよく見えなくてわからないのです。
○ロン・ブレイネス参考人 旺文社は参考書などを出版している出版社ですので、実際の教育現場というのはわかっていないと思います。例えば、学校には博士号を持っている教員が2人いらっしゃいます。バイリンガル教育専門の教員とコンピューター専門の教員です。その方がいらっしゃるにもかかわらず、何の質問もないといいますか、そういう専門を生かすようなことはしていません。新川校長も校長先生としての経験は全くない人です。そういう知識ということに余り興味を持っていませんし、そういう教員や校長といった経験も余り必要ないと思っているとしか思えません。
○玉城義和委員 わかりました。理事会の構成はどのような構成になっていますか。
○與儀清参考人 私の知っている限りでは、赤尾理事長、尚弘子さん、沖縄セルラー電話株式会社元会長の知念さん、あと加藤学園の加藤さんが入っていて、新川校長が入っています。
○玉城義和委員 実質的に運営方針や人事は、この理事会で決めていくのでしょうか。
○與儀清参考人 最終的には理事会に上げて、理事会が承諾します。予算もそうです。
○玉城義和委員 結構長くやっておられる事務局長の方ですが、先ほど群馬から来た女性の方です。彼女は創立のときからいるわけですね。彼女も理事ですか。
○與儀清参考人 彼女は評議委員です。
○玉城義和委員 実質的な権力者といいますか、コントロールしているのはどなたですか。
○與儀清参考人 今はやめられていますが、松田さんの影が見えます。
○玉城義和委員 元専務ですか。
○與儀清参考人 元事務局長で、事務局長から常務理事に上がった方です。
○玉城義和委員 先ほど、旺文社の存在みたいなものを申し上げましたが、率直に言って、こういう事態を解決する方向というのはどういう方向だというふうに皆さん認識されていますか。
○玉城キヨレス参考人 まず、今までの方法論でもって進んできました。しかし、運営の実態というのが余りにも稚拙で、おおよそ最初のころの理念には及ばないやり方をしてきたと、それは3年もつき合ってきてはっきりわかりました。アミークスの建学の理念というのはすごく尊重していますし、今後もこれを生かすべきだなという理解をしています。ですから、その骨格をもとにして新たな3者協定のあり方ということを考えていってほしいなと思います。例えば、私たちは、現場からのいろいろな苦しい話とかも聞かされてきました。だから、情報もたくさん入ってきます。しかし、それと同じ分の学校側からの説明というのが一切ない中で、一方的な苦しみの状況を聞くしかないので、もうこれは同情するしかないですよね、現場の方たちに対して。ですから、その学校側からの説明というのも一切なし、そして赤尾理事長が全ての責任は自分にあるというようなことを明言していますから、この赤尾理事長が直接今に至った現状というのを堂々と自分の運営の理念も含めて語ってもらいたいなと思います。そこではっきり答えが出てくると思います。
○山内末子委員長 ほかに質疑はありませんか。
渡久地修委員。
○渡久地修委員 この皆さんが出されたアミークス国際学園は果たして変わったのでしょうかという文書の中の3ページに、「私たち保護者だけでなく沖縄県も県民も同じ期待を旺文社に持ったことから、この混乱に陥ったものだと考えております」ということが書かれていますが、皆さんも非常に憤っているとは思います。はっきり言って、この事態に対して、県も私たちも本当にこうなるとは思っていないぐらい憤っているのですが、7億1000万円の県費を投入したのですよ。私は反対しました。これは10億円を寄附で賄って建てるのだとずっと言い続けてきて、足りないからということで、当初予算で3億幾らかつぎ込んで、それでも集まらなくてまた3億9000万円、合計7億1000万円つぎ込みました。他の私学には一切お金を出さないのに、なぜここだけかといったときに、これはOISTとの関係だから必要不可欠だと言ったのです。これがないとOISTが成り立たないのだとずっと言い続けて、結果的には予算が通りました。それはおいておいても、だから私たち自身今の事態は許せないわけです。
そして、OIST関係者の子弟が5名ですか。当初の目標から完全に外れてしまったという点では、私も非常に何だったのかなと思うのです。そういう意味で、私は県の責任は大きいと思います。私学だから何もできませんと県はそう言っていますが、設立の経過から見ると、県にはこの混乱を収拾する責任があると思っています。7億円も入れたのですから、国民の税金と県民の税金を入れたわけですから、それは知りませんでは通らないと思います。だから、県の責任はこの前も追及しましたけれども、やはり建てた以上、そして子供たちもそこにいる以上、どうするのかという点では皆さん方の意見も聞いて、県に責任逃れはさせてはだめだと思いますので、そういう意味でやっていきたいです。それで、この前アミークスへ行ったときに、新川校長がこの労働基準監督署に訴えた人はほんの数名、1人か2人ですよと言っていました。先ほど8名と言いましたけれども、労働基準監督署に訴えたのは何名なのか。それは正式なちゃんとした訴えなのか、その辺を教えてください。
○ロン・ブレイネス参考人 この1年の間に、10人の教員が労働基準監督署に行っています。そして、13人の先生が県に手紙を書いています。ほかの教員もいるのですが、雇用されているので怖くてこのような行動に出ていない先生方が何名もいらっしゃいます。今の現状は、とてもいい先生方がみんなやめたいと思っています。今のパターンとして、先生がやめた後は経験の少ない人を安いお給料で雇っていますが、教員のトレーニングも全くしていないので、新しい先生は苦しい立場です。私が考えているのは、うるま市と沖縄県と保護者、教員の3者がいれば、お金は父兄がたくさん払っているので、成り立つはずだと思います。今はそのお金が違うところに使われていると思います。
○渡久地修委員 あと陳情者の與儀参考人にお聞きします。この前、新川校長は大分落ちついていますよと。この陳情者はほんの一部分で、そんなにたくさんはいないというようなことを、たしかおっしゃっていたようなのですが、今見ると傍聴者の方もたくさんいらしていて、実態はどうなのでしょうか。
○與儀清参考人 実は、きのう新川校長から全職員に、保護者との情報交換は一切やってはいけない、もしやるとなると新川校長か亀井さんを通してやってください、そうでなければ雇用とかそういうことは考えられないというメールが届きました。まさしくこういう実態なのです。私たちは子供を預けて3年がたって、校長も入れかわりがある、先生もかわる、だけど旺文社はずっと残っていて赤尾理事長が全然興味を示さないのです。みんな下のほうに任せています。だから、私たちからのお願いは、赤尾理事長と一度話し合いを持ちたいです。これが議員たちへの私たちのお願いでもありますし、これから中学校ができていく中で、特に6年生の親御さんたちはとても心配だそうです。もう進学校になってしまうのかということもあります。評議委員の中に名城さんが入っていますが、その方にも私たちは相談に行きました。バカロレアを向こうはいち早く取っておりますし、あの方も自分の管理職をとっているので、そういった意味では交流があってもいいのだけれどもそれもない、OISTとも交流がない。本当に中学校ができるのか、これだけのお金をつぎ込んでどこに使われているのかもはっきりしない。馬だけが目立って宣伝に使われて―このことについては毎年保護者から必ず出ます。そのたびに3頭は赤尾理事長が寄附したと、では残り7頭はどうしたのですかと聞いたら、それは私たちのお金で購入しているのです。だから、当初うたっていたことが全然実行されていないのです。これは馬を扱っている場所が近くにもあるのです。
○渡久地修委員 ちょっと確認のために、きつい言い方になるかもしれませんが、新川校長は陳情者は一部の人だというようなことを言っていたので、そうではないのですかということを今聞きました。
○與儀清参考人 そうではないです。
○渡久地修委員 もう一つ、この資料1ページの下から4行目、12月17日に全職員を一同に集めて、というのはおとといのことですか。それで、この追い出し部屋についてですが、写真を見させていただきました。これは今の社会、ブラック企業というのがはびこっている中で、離職率がこれだけあるのは完全にブラック企業の仲間入りです。ブラック企業の特徴は、どんどん人を集めて要らなくなった、あるいは経営者に意見を言うような人たちはやめていくような、いろいろなパワーハラスメントや仕事を与えないなどで追い込んでいって、そしてノイローゼになって、中には自殺者も出るのです。だから、このブラック企業というのは絶対あってはならないもので、それが教育の現場で起こっているということはなおさら考えられないのです。ちょっと確認ですが、この追い出し部屋とか、先ほど言ったパワーハラスメントなどが事実問題として横行しているということですよね。
○ロン・ブレイネス参考人 教員の間でこういう問題がたくさんあるので組合を先月つくりました。そして、1年目からいる教員で給料がいい教員も、毎年状況が悪くなっているのをわかっているので、みんなとても不満がたまっており、教員は教員のほうで組合をつくって問題を解決していこうというような動きもあります。組合をつくる際にも、とても難しいというか、いろいろなバリアがあります。
○渡久地修委員 このブラック企業の問題、人権侵害という実態がありましたけれども、これはアミークスだからというわけではなくて、どこでも許されないことです、特に教育現場においては。これは県がお金を出している、出していないにかかわりなく、どこでも許されることではないのですが、先ほど言ったようにここは県が7億円もお金を出したところですから、なおさら県の責任というのは大きいです。きょうは皆さんの意見を聞かせていただいて、私たちはこの審査をこれからも続けていきます。そして、私たちは私たちなりにぜひ解決の方向に、県にもまた質疑応答とかを行って、私は県の責任を問いただしていきたいと思っています。
○山内末子委員長 ほかに質疑はありませんか。
前島明男委員。
○前島明男委員 今、参考人の皆さん方のお話を伺って、本当にここはでたらめな学校だなと、正直今、そう思っています。当初の学校の創立理念とは全く外れた学校運営をやっていますね。ですから、県も7億1000万円余り出したということで、県にも関係、責任はあるのですが、今皆さんのお話を伺っていて怒り心頭といいますか、こんな学校があっていいのかなという感じさえ持っています。そこで個人的な提案なのですが、一番強いのは父兄の皆さん方です。456名のお子さんたちを学校に預けていて、当初の理念とは全く違った学校運営をやっているわけですから、何事かと。私たちは年間約100万円も月謝を払って、こんな教育でどうするのだということで―先ほど、PTAをつくらせないという話でしたが、これはPTAのTが入るからつくれないのです。ですから、父母会を皆さんでつくってください。そうしたらそれは大きな力になります。皆さん方が父母会をつくって大きな力を持たないと学校は動きません。学校も理事会も先生方も動きません。そして、先生方との接触を父兄が持ったらだめだというのはおどしです。常に先生方と父兄とは意思の疎通を図ってやらないといけないのに、父兄と情報交換してはいけないというのは、脅迫です。普通の学校でしたら、うまく父兄と先生方との間で情報交換をして連携をとってくださいねと、子供のためにはそれが一番いいのですよというのが学校の運営方針ですよ。そういうことからしても、私に言わせたらこのアミークスという学校はでたらめな学校運営をやっています。ですから、父母会を絶対つくってほしいと思います。それで学校に対抗するしかないと思っています。また県は県として、我々はまた議会として県の関係部署にいろいろ強く物申します。状況としては、今、父母会はつくれるのでしょうか。
○與儀清参考人 学校側も認めていますので、PTAはできます。今、会則の作成を進めている状況です。
○前島明男委員 PTAといったら、Tも入りますよね。入るから学校側もいろいろ言ってくるのですよ。父母会だったら、父母の皆さん方は自由ですよね。父母会であれば、校長の許可も必要ないわけですし。だから、まずは父母会をつくるほうが先だと思います。それから、あとはTを入れるのでしたらTを入れてPTAをつくったらいいですよ。だから最初は父母会を立ち上げてください。
○玉城キヨレス参考人 私たちが安心して子供たちを学校に通わせることができるように、やはりどうしても私たちは学校のPTAなり、PAなり、子供たちと直接かかわっていきたい、ただそれだけです。実際、よしあしについては別の保全する機関があって、その辺から学校の方向性をきちんと健康的に持っていけばいいかなと思っております。だから、私があえて言いたいのは、今、私たちは疑心暗鬼に立ってしまっている状況です。可視化されたシステム、これだけをきちんとつくってもらえれば、私たちも安心して子供を学校に通わせることができるので、こういった根本的な、正義の立ち位置といいますか、きちんとした健康的な学校の立ち位置をつくってほしいというのが大きな希望です。
○前島明男委員 子供を学校に預けているから、子供を人質にとられているという考えの方もいるかもしれませんが、そうではないです。皆さん方は月謝を年間100万円も110万円も払って学校経営に協力していますよね。子供がいなければ学校は成り立たないです。ですから、皆さん方が強いのです。そして、一部ではなくて、多くの父兄の方々と共通の認識を持つようにしたらどうですか。学校はこういうことをやっているのだということを、一人でも多くの皆さん方が共通の認識を持つことだと私は思います。それをお勧めします。
○玉城三千恵参考人 アミークスはとんでもない学校ではないです。すてきな学校なのです。とてもすてきな学校です。先生方も父兄も実際にこういう状況ということがわからないのです。先ほど一部の父兄だけですかと聞きましたよね。一部の父兄だけしか情報を持っていない部分が多いのです。先生方が口に出せない、退職した方々も口に出せない、声を聞いてくれる窓口がない、理事とも対話ができない。その中で、一部の父兄は勇気を持って動いたり、情報交換をしていますが、みんなと共有ができないのです。アミークスにはみんな夢を持って来ているので、こういう部分に触れることを怖いと思っているのです。それがとても残念です。新川校長も事務局の方たちもとてもすてきな人ばかりです。前向きに頑張っています。だから、学校を守ろうとしているのはすごくわかるのですが、学校を守るイコール閉ざすことになっている現状があるのです。情報公開をしない、そして私たち父兄も情報公開できないのです。分裂するのがとても怖いのです。余りにも情報の格差があり過ぎます。しっかりと情報をできるだけ聞いて、今何が起こっているのかを解明していただきたいです。よろしくお願いします。
○前島明男委員 我々、ウチナー魂を発揮してください。学校の権力者にびくびくしてはいけないです。
○玉城キヨレス参考人 明確に言えることは、一部の恣意的な人たちが個人的なレベルで学校を方向づけしているということです。だから今、私の妻である玉城三千恵参考人が言ったように、現場の人たちは大真面目なのです。ですから、その辺を酌み取りながら明確にメスを入れてほしいと思います。
○山内末子委員長 ほかに質疑はありませんか。
髙嶺善伸委員。
○髙嶺善伸委員 もっと県がしっかりやらないといけないと思います。そして、1つだけ教えてください。建学の精神に戻って、OISTの子弟を受け入れることができるようになる可能性があるのか。何を変えていったほうがいいのか。これだけ教えてください。
○ロン・ブレイネス参考人 OISTの研究者の外国からの子供を受け入れるためには、教育理念に戻らないといけないと思います。まず、インターナショナルスクールというベースがないといけないと思いますし、幼稚園から高校までインターナショナルの教育基準に基づいた一貫性の教育制度が必要だと思います。もっと芸術やテクノロジーとか、そういったところにも力を入れないと、科学者の子供を呼び入れるのは難しいと思います。創造力があって、開発力、批判的に考えられるような子供を育てるという理念に基づいた教育が必要です。今の現状は、教員一人一人がクラスで頑張ってはいますが、学校としての方針というのはない状況です。全てのお金がバスや馬などに使われるのではなく、教育に使われるべきだと思います。あと、宣伝にはとても力を入れています。今の状況では外国の生徒を受け入れるのは難しいです。
○山内末子委員長 ほかに質疑はありませんか。
(「質疑なし」と呼ぶ者あり)
○山内末子委員長 質疑なしと認めます。
以上で、参考人に対する質疑を終結いたします。
それでは参考人の皆さん、最後に一言ずつ何か言い足りないことがあれば、與儀参考人からどうぞ。
○與儀清参考人 私たちは保護者として、今の旺文社の経営のあり方を県民、先生方、そして沖縄県も一緒に第三者的な調査委員会を設立して、常にチェックの体制をとるようにしてほしいです。それから今の現状では、中学校の教育カリキュラムも本当の文部科学省認定であれば、日本語と英語があったら、日本語の英語バージョンもあるだろうし―今、一生懸命やっているみたいですが、これがちゃんとできているかどうかという、これからの教育に対する不満を保護者たちは持っています。一部分の先生方の話もあるのですが。実際に自分たちの子供が公立学校と比べるとレベルがどれくらいなのかもわからないのです。英語力があるといってもどのくらいまであるのか、私の子供たちも日本語が少しおかしくなっているところもあるので、日本語もちゃんとやっているのか。当初、山内校長のときはやっていました。学力が足りない子供はおろされたり、また勉強をして上がってきたり、そういうものがあったのですが、今は全然それはないです。例えば、中学校を卒業して高校に入りたいときに、全然日本語ができなかったらこれはおかしい、子供たちの最初の夢が壊れていく、親もとても心配だと思います。その辺を私たち親は教育について、もっと学校側からことしはこれをやりますということを言ってほしいです。そういうことを望んでいます。
○玉城キヨレス参考人 今のアミークスの現状というものに対して、非常に失望しております。その原因が何かというと、このアミークスを立ち上げる骨格としてはすばらしいものがあったのですが、一部それを運営する側の個人的な、恣意的な立ち位置で学校をコントロールしてきたことに、大きな誤りがありました。それを監査できる県としての立場も含めて、3者協定というのがおざなりにされてきたことに対して非常に残念に思います。ですから、新たな3者協定を立ち上げて、可視化するシステムというものをしっかりつくってほしいなというのが意見です。
○玉城三千恵参考人 アミークスという一つの学校の問題ではなく、沖縄県にどう広めていくかという夢の構想があったと思います。このアミークスを改善するということで一番大きな力になるのがネットワークだと感じております。沖縄という立地の中で、どれぐらいそれを表現できるか、それがアミークスの魅力でもあり、またそこから発進できる力を一緒にしていきたいです。父兄も先生もいろいろな外部の有識者の方々も含めて、そのつながりを大切にしたいと思っております。よろしくお願いします。
○ロン・ブレイネス参考人 アミークスという学校は沖縄にとってとても大切な学校になると思います。今はこのような状況ですが、もしうまく運営できれば偉大なチャンスを子供に与える学校になると思います。今現在、沖縄にはインターナショナルスクールはないという状況です。いい教員もいますし、校長先生もいい校長先生がいました。教育理念と現状というのが今は異なって、離れたものになっています。新しい管理機関が必要だと思います。教員をサポートして教育現場をよく知っている人が必要です。あと、インターナショナルスクールのスケジュールを外国の子供が入れるようなスケジュールにしないといけないと思います。例えば、OISTの子供たちが夏に外国の学校を終わって来たときには、アミークスは4月から始まっていますし、編入試験は10月にあるので入りたくても入れません。4月まで待たないといけないですし、その間にどこか違うところに入らないといけないです。私たちも、娘は日本語が余りできないのですが、途中からは入れないので恩納小学校に通っています。
○山内末子委員長 ありがとうございます。
以上で、参考人に対する質疑を終結いたします。
本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。高い教育水準を求めてお子さんたちを入学させている保護者の皆さんたちの夢、そしてそれに参画している教員の皆さんたちの夢を何とか私たちも一緒に実現させていきたいと思っております。そういう意味では、今回、こうして勇気を持って陳情していただいた與儀さん、それから勇気を持ってこの場に参考人として出席していただきました、玉城さん夫婦、ロン先生夫婦、本当にありがとうございました。これからまた委員会のほうでしっかりとその議論を重ねながら、よりよきアミークスをつくり出していく、また一歩私たちも踏み出していきたいと思っておりますので、どうかこれからもよろしくお願いいたします。きょうは長時間にわたりまして御出席いただきましてありがとうございました。
休憩いたします。
( 休憩中に、参考人等退室 )
○山内末子委員長 再開いたします。
委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
本日の委員会は、これをもって散会いたします。
沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。
委 員 長 山 内 末 子