予算特別委員会



開会の日時、場所
 年月日  令和5年3月9日(木曜日)
 開 会  午前10時22分
 散 会  午後2時19分
 場 所  第7委員会室

本日の委員会に付した事件
 1 甲第1号議案 令和5年度沖縄県一般会計予算
 2 甲第2号議案 令和5年度沖縄県農業改良資金特別会計予算
 3 甲第3号議案 令和5年度沖縄県小規模企業者等設備導入資金特別会計予算
 4 甲第4号議案 令和5年度沖縄県中小企業振興資金特別会計予算
 5 甲第5号議案 令和5年度沖縄県下地島空港特別会計予算
 6 甲第6号議案 令和5年度沖縄県母子父子寡婦福祉資金特別会計予算
 7 甲第7号議案 令和5年度沖縄県所有者不明土地管理特別会計予算
 8 甲第8号議案 令和5年度沖縄県沿岸漁業改善資金特別会計予算
 9 甲第9号議案 令和5年度沖縄県中央卸売市場事業特別会計予算
 10 甲第10号議案 令和5年度沖縄県林業・木材産業改善資金特別会計予算
 11 甲第11号議案 令和5年度沖縄県中城湾港(新港地区)臨海部土地造成事業特別会計予算
 12 甲第12号議案 令和5年度沖縄県宜野湾港整備事業特別会計予算
 13 甲第13号議案 令和5年度沖縄県国際物流拠点産業集積地域那覇地区特別会計予算
 14 甲第14号議案 令和5年度沖縄県産業振興基金特別会計予算
 15 甲第15号議案 令和5年度沖縄県中城湾港(新港地区)整備事業特別会計予算
 16 甲第16号議案 令和5年度沖縄県中城湾港マリン・タウン特別会計予算
 17 甲第17号議案 令和5年度沖縄県駐車場事業特別会計予算
 18 甲第18号議案 令和5年度沖縄県中城湾港(泡瀬地区)臨海部土地造成事業特別会計予算
 19 甲第19号議案 令和5年度沖縄県公債管理特別会計予算
 20 甲第20号議案 令和5年度沖縄県国民健康保険事業特別会計予算
 21 甲第21号議案 令和5年度沖縄県病院事業会計予算
 22 甲第22号議案 令和5年度沖縄県水道事業会計予算
 23 甲第23号議案 令和5年度沖縄県工業用水道事業会計予算
 24 甲第24号議案 令和5年度沖縄県流域下水道事業会計予算

出席委員                    
 委 員 長 比 嘉 瑞 己
 副委員長 石 原 朝 子
 委  員 下 地 康 教  仲 村 家 治
      西 銘 啓史郎  大 浜 一 郎
      花 城 大 輔  中 川 京 貴
      上 里 善 清  照 屋 大 河
      比 嘉 京 子  島 袋 恵 祐
      瀬 長 美佐雄  國 仲 昌 二
      仲 村 未 央  平 良 昭 一
      仲宗根   悟  上 原   章
      當 間 盛 夫

説明した者の職・氏名
 知事公室長           嘉 数   登
 総務部長             宮 城   力
  財政課長           又 吉   信
  税務課長           前 本 博 之
 企画部長            儀 間 秀 樹
 環境部長            金 城   賢
  環境整備課長         久 高 直 治
  環境再生課長         與那嶺 正 人
  子ども生活福祉部福祉政策課長 榊 原 千 夏
 保健医療部長          糸 数   公
  感染症総務課長        城 間   敦
  衛生薬務課長         田 端 亜 樹
 商工労働部長          松 永   享
  産業政策課長         比 嘉   淳
 文化観光スポーツ部長      宮 城 嗣 吉
  参事兼交流推進課長      上 地   聡
  土木建築部土木総務課長    新 垣 雅 寛
 企業局長            松 田   了
  教育庁学校人事課長      安 里 克 也

○比嘉瑞己委員長 ただいまから予算特別委員会を開会いたします。
 本日の説明員として、総務部長はじめ、関係部局長の出席を求めております。
 なお、本日の審査につきましては、3月2日に決定いたしました予算特別委員会運営要領に従って行うことにいたします。
 甲第1号議案から甲第24号議案までの当初予算24件を一括して議題といたします。
 まず初めに、甲第1号議案から甲第24号議案までの当初予算について、総務部長から概要説明を聴取し、その後、質疑を行います。
 なお、各部局長の説明は3月10日及び同13日に各常任委員会において聴取する予定になっておりますので、本日は省略いたします。
 ただいまの議案について、総務部長の概要説明を求めます。
 宮城力総務部長。
○宮城力総務部長 委員の皆様おはようございます。
 ただいま議題となりました、甲第1号議案から甲第24号議案の予算議案のうち、甲第1号議案令和5年度沖縄県一般会計予算を中心に、その概要を御説明申し上げます。
 なお、甲第2号議案から甲第20号議案までの特別会計及び甲第21号議案から甲第24号議案までの企業会計予算については、所管の各常任委員会におきまして、担当部局長より概要を御説明いたします。
 説明に入ります前に、まず予算編成の考え方について御説明いたします。
 令和5年度は、SDGsを取り入れ、ウイズコロナからポストコロナの新しい生活様式に適合する安全・安心で幸福が実感できる島を形成し、自立的発展と住民が豊かさを実感できる社会の実現を目標とする新・沖縄21世紀ビジョン基本計画の取組を加速させ、誇りある豊かな沖縄の未来につなげていく重要な年であります。
 このため、県民の命と暮らしを守る感染症対策と県経済の再生などを柱とする6つの重点テーマを踏まえつつ、沖縄振興予算に加え各省計上予算、より地方財政措置の有利な県債の積極的な活用を図るとともに、変化する社会経済情勢や県民ニーズを捉え、的確に対応するとの基本的な考え方により、令和5年度当初予算を編成いたしました。
 予算総額は、前年度に引き続き8000億円を超える額となっております。
 それでは、令和5年度当初予算説明資料(2月定例県議会)により、予算の概要を御説明申し上げます。
 1ページをお願いいたします。
 まず、予算の規模でございますが、一般会計の総額は8613億9500万円、前年度に比べ7億7500万円、0.1%の増となっております。
 特別会計については、19会計の合計が2584億7618万9000円、前年度に比べ133億4841万7000円、5.4%の増となっております。
 公営企業会計については、4会計の合計が1463億7673万3000円、前年度に比べ79億7091万5000円、5.8%の増となっております。
 全ての会計を合計した令和5年度予算額は1兆2662億4792万2000円で、前年度に比べ220億9433万2000円、1.8%の増となっております。
 2ページをお願いいたします。
 一般会計の歳入予算を款別に比較したものです。
 主な内容について御説明いたします。
 1、県税は1463億5700万円で、社会経済活動の正常化が進むことによる消費の動向等を踏まえ、50億9800万円、3.6%の増となっております。
 3、地方譲与税は260億2100万円で、国の予算や地方財政計画の動向等を勘案し、20億9200万円、8.7%の増となっております。
 6、地方交付税は2292億円で、国の地方財政計画の動向や前年度実績等を勘案し、90億円、4.1%の増となっております。
 10、国庫支出金は2204億653万2000円で、GoToおきなわキャンペーン事業に要する国庫補助金の減等により、194億380万2000円、8.1%の減となっております。
 15、諸収入は792億4941万円で、中小企業振興資金貸付金元金収入の増等により、52億9403万1000円、7.2%の増となっております。
 16、県債は364億4560万円で、臨時財政対策債の減により、20億1580万円、5.2%の減となっております。
 3ページをお願いいたします。
 歳入予算を自主財源と依存財源に区分したものとなっております。
 まず、自主財源は3484億7596万8000円で、歳入全体における構成比は40.5%となり、県税の増等により、前年度の構成比と比べ1.3ポイントの増となっております。
 次に、依存財源は5129億1903万2000円で、歳入全体における構成比は59.5%となっており、国庫支出金の減等により、前年度の構成比と比べ1.3ポイントの減となっております。
 4ページをお願いいたします。
 歳入予算を特定財源と一般財源に区分したものとなっております。
 後ほど御覧ください。
 5ページをお願いいたします。
 一般会計の歳出予算を款別に前年度と比較したものです。
 その主な内容について御説明いたします。
 2、総務費は650億3175万7000円で、公共施設マネジメント推進事業の増などにより、1.4%の増となっております。
 3、民生費は1303億320万9000円で、子どもの貧困対策推進基金積立事業の減などにより、2.2%の減となっております。
 4、衛生費は757億4733万7000円で、新型コロナウイルス感染症受入病床確保事業の増などにより、12.7%の増となっております。
 6、農林水産業費は556億7099万6000円で、県立農業大学校移転整備事業の増などにより、10.6%の増となっております。
 7、商工費は977億8297万9000円で、GoToおきなわキャンペーン事業の減などにより、19.7%の減となっております。
 8、土木費は808億9483万2000円で、公共離島空港整備事業の増などにより、9.3%の増となっております。
 9、警察費は、377億7234万5000円で、宜野湾警察署新庁舎建設事業の増などにより、3.6%の増となっております。
 10、教育費は1743億8215万3000円で、公立学校教職員給与費の増などにより、0.6%の増となっております。
 12、公債費は654億731万9000円で、元金償還金に係る繰出金の減などにより、4.0%の減となっております。
 13、諸支出金は708億4927万8000円で、地方消費税交付金の増などにより、9.9%の増となっております。
 6ページは、歳出予算を部局別に前年度と比較したものとなっております。
 部局別の概要については、各常任委員会において担当部局長から説明いたしますので、こちらでの説明を割愛させていただきます。
 7ページをお願いいたします。
 歳出予算を性質別に前年度と比較したものとなっております。
 まず、義務的経費は3158億3310万6000円で、0.2%の増となっております。
 このうち、人件費は2133億1255万5000円で、公立学校教職員給与費の増などにより、0.9%の増となっております。
 扶助費は371億3538万1000円で、新型コロナウイルス感染症対策検査体制確保事業の増などにより、4.3%の増となっております。
 公債費は653億8517万円で、元金償還金に係る繰出金の減などにより、4.0%の減となっております。
 次に、投資的経費は1256億16万5000円で、10.5%の増となっております。
 このうち、普通建設事業費の補助事業費は947億593万6000円で、公共離島空港整備事業の増などにより、8.2%の増となっております。
 また、単独事業費は244億34万4000円で、県立農業大学校移転整備事業の増などにより、27.5%の増となっております。
 その他の経費は4199億6172万9000円で、2.7%の減となっております。
 このうち、物件費は841億972万4000円で、GoToおきなわキャンペーン事業の減などにより、14.6%の減となっております。
 補助費等は2498億1331万4000円で、新型コロナウイルス感染症受入病床確保事業の増などにより、3.5%の増となっております。
 貸付金は631億1038万6000円で、県単融資事業費の増などにより、3.8%の増となっております。
 8ページから58ページにかけては、歳入歳出予算を科目別に説明したものとなっております。
 後ほど御覧ください。
 そして飛びますが、59ページから61ページにかけては、債務負担行為を示したものとなっております。
 消防指導費など39件について、債務負担行為を設定することとしております。
 62ページから63ページにかけては、地方債について、その目的や限度額等を示したものとなっております。
 庁舎整備事業など38事業の財源として、計364億4560万円となっております。
 64ページから65ページにかけては、平成26年4月1日及び令和元年10月1日に引き上げられた地方消費税の増収分が充てられる社会保障施策に要する経費を示したものとなっております。
 令和5年度における社会福祉、社会保険、保健衛生などの社会保障施策に要する経費は、65ページの一番下、合計欄にありますとおり、総額1465億6660万6000円で、引上げ分の地方消費税収188億5811万9000円については、その全額を社会保障施策の財源として活用することとしております。
 66ページは、農業改良資金特別会計など、19の特別会計の歳入歳出予算額を前年度と比較したものとなっております。
 67ページから70ページにかけては、病院事業など4つの公営企業会計の予算となっております。
 特別会計及び公営企業会計予算の事業内容については、先ほど申し上げたとおり、各常任委員会において担当部局長から説明いたしますので、こちらでの説明を割愛させていただきます。
 当初予算の概要説明は以上でございます。
○比嘉瑞己委員長 総務部長の概要説明は終わりました。
 これより、甲第1号議案から甲第24号議案までの当初予算に対する質疑を行います。
 本日の委員会は、当初予算の概要説明を聴取し、大局的な観点から、予算編成の基本的な考え方、室部局の予算体系などについて審査することにしております。
 なお、当初予算に係る詳細な審査については、この後調査を依頼する所管の常任委員会において行う予定です。
 よって、質疑を行う代表委員におかれましては、御配慮方よろしくお願いいたします。
 答弁を行う各部局長におかれても、可能な範囲での対応方よろしくお願いいたします。
 本日の資料は、沖縄県一般会計予算(案)の概要、当初予算(案)施設概要、当初予算(案)説明資料及び当初予算案概要(部局別)等を使用いたします。
 質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 また、質疑に際しては、委員自らタブレットの発表者となり、引用する予算資料の名称、ページ番号及び事業名等をあらかじめ告げた上で、資料の該当ページを表示し、大局的な観点から質疑を行うよう御協力をお願いいたします。
 この際、執行部の皆様に申し上げます。
 答弁に際しては、要点をまとめ、要領よく行い、円滑な委員会運営が図られるよう御協力をお願いいたします。
 それでは、これより直ちに各予算に対する質疑を行います。
 西銘啓史郞委員。
○西銘啓史郎委員 おはようございます。
 大局的な観点からということなので、細部については割愛しますが、まず令和5年度の予算編成の基本的な考え方、先ほど説明がありました。
 予算の編成スケジュールについて、各部局からの要求提出から、どのような編成過程を経て作成されるのか、これについて御説明をお願いしたいと思います。
○宮城力総務部長 令和5年度の予算編成の主なスケジュールとしましては、まず10月の部局長会議において概算要求基準を示し、それを踏まえ、11月上旬に各部局が概算要求を行います。
 その後、適宜内部調整を行うとともに、12月末の国庫予算内示の状況を勘案の上、1月末に最終内示を行っているところでございます。
 その他、国庫要請に向けた調整を5月から開始しているほか、新規事業については夏場の8月から調整を行っており、適切な期間を確保した上で予算編成に努めているところでございます。
○西銘啓史郎委員 今、部長がおっしゃったように、8月に国の概算要求もあって、それから10月の財政課がつくった概算要求基準というのを読ませてもらいました。それから、企画部がつくった重点テーマも読ませてもらいました。
 こういったものに基づいて各部局から予算が上がってきていると思いますけれども、この日程的な、毎年そうだと思うんですけれども、先ほど言った新規のもの、12月ぐらいからというと、限られた時間の中で調整すると思うんですが、この辺のスケジュールはもう、この後もずっとこのような感じでいくようなことになるんでしょうか。
○宮城力総務部長 先ほど、新規事業は夏場から始めるということを申し上げました。
 概算要求の前までに、新規事業についてこの要求を認めるか、あるいは宿題を出して、もう少し整理の必要があるかというのを概算要求前に始めているところでございます。
 それを踏まえた上で玉磨きをして、概算要求をして、その必要性とか、あるいは財源の内訳とか、あるいはこの熟度が達しているか等々を勘案しながら、予算編成を行っているところでございます。
○西銘啓史郎委員 その中で、全部局での新規事業はどのぐらいの数あるのか、もし分かればお答えください。
○宮城力総務部長 これは令和5年度の新規事業、令和4年度はゼロでしたが令和5年度に予算がついたというものは、全体で113事業、105億円となっております。
○西銘啓史郎委員 この財政課の概算要求基準の4ページ目によると、新規事業については、それに基本的にはもう徹底したスクラップ・アンド・ビルドを行って要求することとありますよね。
 ですから、各部局いろんな事業があって、スクラップ・アンド・ビルドにのっとってそういった事業をやってきたと思います。
 しかし今113ということで、これが全体の中のどれぐらいを占めるのか、全体の事業数、部長、把握していたら教えてください。全部局の総事業数ですね。
○宮城力総務部長 全ての事業、令和5年度の当初予算案で申し上げると、2172事業となります。
○西銘啓史郎委員 その事業予算は合算で幾らになりますか。
○宮城力総務部長 当初予算でお示ししました8614億円となります。
○西銘啓史郎委員 それは人件費も入った額だと思うのですけれども、この概算要求基準で言う、AからEまでの経費がありますね。特に、政策的経費――C経費とD経費、国庫に関わるようなものについて、A、B、C、D、Eのおのおのの概要と予算額というのが分かれば教えてください。
○宮城力総務部長 まず、義務的経費のうち、D経費、公債費、扶助費、それから内閣府の一括計上予算はA経費として区分しておりまして、令和5年度293事業、3617億円です。
 そして、義務的経費のうち対象者が法令等で規定されております事業等は、B経費として区分しておりまして、令和5年度205事業、2253億円となっております。
 政策的経費についてはC経費として区分しておりまして、令和5年度885事業、1696億円。ソフト交付金事業はD-1経費で、令和5年度198事業、470億円。ハード交付金はD-2経費で、令和5年度66事業、376億円。そして庁舎の維持管理や課の運営費等に要するのは、E経費として区分しておりまして、令和5年度525事業、202億円となっております。
○西銘啓史郎委員 その中でちょっと確認ですけども、C経費とE経費については令和2年度の当初予算を加減算した額でとありますけれども、令和2年度を基礎にしている理由を教えてください。
○又吉信財政課長 お答えします。
 令和3年度当初予算の編成にあたっては、コロナの影響で少し、歳入含めて厳しくなりそうだというのが当初の見込みでございました。そのために、令和3年度について、マイナスシーリングという形で、一定のシーリングをかけておりました。
 それをかける前が令和2年度でしたので、コロナ禍前の状況に戻したというところで、令和2年度を基礎にしたというところでございます。
○西銘啓史郎委員 令和4年度でもない理由は、それも一緒ですか、今の話だと。
○又吉信財政課長 特にE経費については、令和4年度当初予算のほうで戻したんですけども、今回のC経費については、令和5年度の時点で戻したというところで、そのベースは令和2年度ということでございます。
○西銘啓史郎委員 僕から少し提言というか、お願いもあるんですけれども、予算というのは、先ほど部長が説明したように、こういった予算資料に基づいて、特に歳出ですけれども、目的別であったり、それから部局別のがあったりしますよね。性質別もありますけど、なかなかその編成過程というのが、我々議員は見えないんですね。もう、交渉が終わった後の数字しか見られなくて、その交渉の過程が私は大事だと思うんですけれども、これを他府県で予算の編成過程をオープンにしている都道府県があるわけですよ。
 1位が、あるデータによると、岐阜県から始まって、東京、大阪等もありますけれども、その中で、沖縄の編成過程の開示は何位だと思いますか。
○宮城力総務部長 申し訳ありません、承知しておりません。
○西銘啓史郎委員 これは民間の調査で、2022年の段階での調査の結果らしいんですけども、1位が岐阜県、大阪府、点数になっていて、90点とかありましてね。沖縄県が39位で10点なんですね。
 私はこれ、編成過程のオープンの仕方は住民参加型というものを書いているところもありますけども、住民参加もいいんですが、最低限、私は、議員に対して、議会に対して、いろんな議論というのは見える化したほうがいいと思うんですよ。
 要は、どういった要求があって、何が削られてという、最終結果しか僕らは見えませんけど、予算の編成過程というのは重要だと思うので、これについて今後、県としてそういう方向性を考えるのかどうか、ちょっと方針をお聞かせください。
○宮城力総務部長 今、委員から39位、点数にすると10点というお話がございました。この調査・分析の内容をまずはちょっと精査させていただきたいと思います。他県の状況も勘案しながら、少し研究をさせていただければと思います。
○西銘啓史郎委員 では、ちょっとこの予算資料に基づいていろんな話をしたいと思います。
 その前に確認なんですけれども、新・沖縄21世紀ビジョンがもう令和4年9月に実施計画ができました。前期、中期、後期ということで、その前期の3年が、来年度が中間になると思うんですね。全てこの指標に基づいて予算を組むようにということで書かれています。重点テーマの中でも。
 その中で、そこに出てくる重点テーマ、重要政策、推進施策、重要課題、重点施策と、もう何か似て非なるような言葉がいっぱい出てくるんですが、この概要をちょっともう一度整理して説明いただけますか。
○儀間秀樹企画部長 お答えいたします。
 まず、重要政策でございます。
 2期目の知事公約におきまして、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化による深刻な経済状況、そして子供の貧困問題など、重要性を増した課題を踏まえて、3点ほど知事公約の中で大項目として掲げてございます。一つが県経済と県民生活の再生、もう一つが子供・若者・女性支援施策のさらなる充実、もう一つが辺野古新基地建設反対・米軍基地問題。この3つを特に重点的に取り組む大項目としてまず掲げておりまして、この考え方を踏まえた取組を重要政策というふうに位置づけているところでございます。
 また、推進施策のほうですけれども、1期目に着手・推進いたしました取組の中でより進化させていく施策を推進施策として位置づけているところでございます。
 次に、重点テーマでございますけれども、予算編成に反映させることを目的に重点テーマを設定しておりますけれども、この重点テーマでは、基本的な考え方において、知事公約で示された、特に重点的に取り組む、先ほどの3つの大項目を重点テーマの中では県政の重要課題として位置づけているところでございます。
 もう一つ、重点施策でございます。
 重点施策は、県政運営の基本方針、それと、当該年度における重点的に取り組む事業、これを明らかにして、広く県民に周知するために作成をしているということで、向こう1年の知事の所信、あるいは県政運営の方針などを表明した知事提案説明要旨の内容と、知事公約や重点テーマを踏まえた重点施策事業、大きくこの2つで構成をしているというところでございます。
○西銘啓史郎委員 少し、今の説明でも分かりにくいところがあるんですが、いずれにしても、県としてはこの新・沖縄21世紀ビジョンに基づいて、おのおのの部局がそれを達成するための予算を組んで、その重点課題、いろんな名称がありますけども、新・沖縄21世紀ビジョンを実現するために動いているという理解でよろしいですね。
○儀間秀樹企画部長 最終的には、新・沖縄21世紀ビジョンで示した、県民が示した5つの将来像の実現というところが目的というところでございます。
○西銘啓史郎委員 では、予算説明資料の3-3に沿って、何点か確認したいと思います。
 まず、49ページ。
 県税の状況がありますけれども、令和5年度県税総額で1464億円とありますけれども、このおのおのの算出の根拠といいますか、県の経済予測というのか、そういうのが何かあるのか、ちょっと教えてください。
 この個人県民税がこれだけの収入予測ですと、例えば、法人2税がこうですと、この根拠ですね。何に基づいてこの数値を出しているのか。
○宮城力総務部長 税の見込みについては、基本的にその前々年度の実績、あるいは前年度、いわゆる令和4年度の実績見込み、それから経済動向などを勘案して見積もっているところでございます。
○西銘啓史郎委員 ということは、予測と実態が変わることもありますよね。
 この後我々は委員会でも議論しますけれども、特に沖縄県の経済に関して、いろんな外的要因も含めて、7月以降の返済が始まることとか、そういった意味では、この間の日経新聞にも出ていましたけど、倒産も九州・沖縄では増えているということもありましたよね。
 思うような数字になるのかどうかも含めて、非常に不安なんですけれども、その辺は総務部長としてどのように考えていますか。
○宮城力総務部長 令和5年度の県税の総額については令和4年度の実績見込み、これは2月補正ベースではございますが、その額と大体同水準を計上したところでございます。
 予算編成の際に一番留意しないといけないことは、歳入欠陥が生じないようにすること、したがいまして、県税、それから地方交付税、これらの主要な一般財源となる歳入科目については、非常に手堅く見込むというところを行ってきているところでございます。
 したがいまして、令和5年度に入って、経済動向を勘案しながら、また、歳入科目についても増減があれば、それに沿った予算、また補正等を行ってということになります。
○西銘啓史郎委員 最後に1点お願いします。
 先ほどの県民税も含めて、一般会計の税収も、それから歳入のことなんですけども、やはりどうしても国庫支出金に依存したり、今回は税収が4割ぐらいありますけども、税収というか自主財源がですね。これは変動する中では県の予算の編成の仕方というのが、やはり外的な国の政策によって変わったりすると、非常に不安になると思うんですよね。
 その中で県債の発行だったり、いろんなことをやっているとは思うんですけれども、やはりこれから県の政策を実現するために、安定的なものを考える方法も、ぜひ総務部としてこれからしっかり取り組んでほしいと思います。
 私が申し上げたいことは、もちろん国への交渉をして、国庫支出金、沖縄振興予算も含めて、最大限取るような努力をしてほしいんですが、それがなかったときの財政も含めて、しっかりフォローをお願いしたいと思います。
 以上です。
○比嘉瑞己委員長 西銘啓史郞委員の質疑は終わりました。
 照屋大河委員。
○照屋大河委員 それでは、よろしくお願いします。
 令和5年度、新年度予算について質疑をしたいというふうに思います。
 新年度の予算ですが、過去最高となる総額約8614億円の一般会計当初予算ということになりますが、知事は自立的発展と住民が豊かさを実感できる社会の実現を目指すというふうに強調しています。
 その言葉どおり、減額が続く国の一括交付金に頼らない、自立した財源確保を目指した、担当者による会議を設置、そして沖縄独自の高率補助制度を含まない、全国一律の補助制度を掘り起こす作業を行い、その結果、今回の当初予算案で23の新規事業、総額6億2000万円が盛り込まれています。
 そこで伺いますが、この自立した財源確保を目指した担当者の会議の設置ということですが、会議設置に及ぶ県の議論、その経過について伺います。
○宮城力総務部長 沖縄振興予算、特に一括交付金については減額基調が続いてきたところでございます。
 県経済を下支えする公共事業等を推進する観点から、内閣府沖縄振興予算に限らず、各省計上予算の積極的な活用に向けて、事業の掘り起こしを図るとともに、地方財政措置のある県債の活用など、公共事業等関係予算の確保に向けた取組の強化を図るということを目的に、昨年の3月、副知事を筆頭に、関係部局長で構成いたします公共事業等推進調整会議を設置しまして、今申し上げた調整会議のほかに、その下の幹事会、それから担当者会議等々を随時開催しまして、その進捗状況等を踏まえた上で、予算編成に臨んだところでございます。
○照屋大河委員 一括交付金の減額が続いている中に、県民生活、特に公共事業において、その安全・安心を守らなければいけないということで、会議を設置して今回に至ったということであります。
 ただ、この23の事業なんですが、やはり一括交付金のその補助率と比較すると、県負担は非常に高いんじゃないかというふうに感じています。この23事業の補助率と一括交付金、ハード事業の補助率と比較した場合には、どうなるんでしょうかね。
○宮城力総務部長 一括交付金で、ソフト交付金については10分の8、8割補助となります。
 今回、新規事業として計上しました補助事業は、補助率が3分の1というのもございますし、定額、いわゆる10分の10というものもございます。
 ただ、総額、今6.2億円なんですが、そのうちの国庫補助金が約半分の3.3億円となっておりまして、その割合はおおむね2分の1という状況にございます。
○照屋大河委員 補助率だけ聞くとやっぱり、積極的な財政出動の評価をしますが、この23事業を例えば、少し具体的に教えていただければ。どういう状態にあって、緊急的にとか、こういった補助率の違いがある中で、それを県が獲得を目指していたのかという点について伺います。
○宮城力総務部長 例えば今回、当初予算で計上しましたもののうち、文部科学省の公立学校教員のメンタルヘルス対策に係る調査研究事業というものを計上させていただきました。
 その都度都度の課題に対応するために、各省のモデル事業といいますか、補助メニューを確認した上で、適宜、計上しているところでございます。
 ほかにも、認可外保育施設保育士資格取得のための支援事業というのも新たに計上したところ、加えて、国土交通省と環境省が行っておりますEVバス、電動バスによるGX推進のための取組として、この事業も計上させていただいたという状況にございます。
○照屋大河委員 教職員を取り巻く環境などはもう、今議会、多くの議員が問題視をして訴えているところですので、そういう事態があれば、例えその補助率は高くなくても、県としてしっかり支えていくんだ、解決していくんだ、課題に取り組むんだという姿勢で、今の会議の形での、予算の獲得は重要だと思いますが、基本、沖縄に特別につくられた一括交付金の制度というのは、県のその財政計画の柱の中で、そこはお持ちですよね。その交付金を使っていきたいという点での、県の柱というのは変わらないというところでいいですか。
○宮城力総務部長 先日の2月補正予算の審議の中でも答弁申し上げましたけれども、離島の住民の皆様に非常に評価されております、交通コストの負担軽減事業、それから農作物の本土への出荷等の条件不利性事業、数十億の規模で事業展開しておりますけれども、これは一括交付金がなければ実施は非常に難しい、困難という状況にございます。
 この事業を継続させていくためにも、安定的な財源の確保というのは必要という考えで、一括交付金については、引き続き制度として存続し、その所要額を確保していくというのが県の考えでございます。
○照屋大河委員 安定的な所要額の確保ということですが、これ次年度、対前年度比は幾らになるんですか、この一括交付金。
○宮城力総務部長 平成29年度来、一括交付金は減額基調が続いておりましたが、令和5年度予算についてはハード交付金が同額、ソフト交付金が数億円の微減、ほぼ令和4年度並みの水準にあるというところでございます。
 ただし、ハード交付金については、国の2次補正で30億程度、平成28年度来の補正予算を計上していただきました。
 市町村の皆様からの、ハード交付金についてはもう事業展開ができないという厳しい声をたくさん頂戴しておりますので、その点を踏まえて、内閣府のほうにも一定の御理解をいただいたものではないかというふうに考えているところでございます。
○照屋大河委員 一定の御理解をいただいたということですが、当初その不用額の問題とか、その決定に至る国の考えというか、政府の考えというのは明確だったというふうに思うんですが、この増減について、この額でいきますよという理由については、何というふうに言っているんですか、今。
○宮城力総務部長 国として考える所要の額を確保したということでございます。
○照屋大河委員 そういう言われ方をすると、次の展開というか、減額が続く中、今回については、対前年度比にすればそんなに変わらないということですが、国の思いの中で決められてしまうという印象を持つものですから、ぜひこれからしっかり協議をし、県民生活に必要な点については強調しながら、ぜひ頑張っていただきたいなというふうに思います。
 部局別にちょっと移らせていただきますが、この土木建築部ですが、先ほどの新規事業についてです。部局別の資料3-4ですね。
 産業インフラの整備、安全・安心の確保、離島・過疎地域ということで、3つに分けて次年度事業が示されていますが、新規事業は僅か4件なんですよね。ここで示されている点については。
 先ほど、一括交付金の減額傾向が続く、次年度については同額程度だということですが、土木建築部におけるその一括交付金の影響というのはどのようにお感じですか。
○新垣雅寛土木総務課長 お答えいたします。
 まず、資料には新規事業4つとありますが、全体で言えば新規事業11事業を計上しているというところとなっております。
 ハード交付金減額の影響についてなんですが、総務部長のほうからも話がありましたとおり、平成27年度以降、減少傾向が続いていたというところで、土木建築部の、例えば、道路でありますとか河川、港湾、公営住宅、下水道など、様々な分野において影響が生じているというところとなっております。
 県では、限られた予算の中で選択と集中により配分を行い、緊急性の高い事業箇所については重点的に予算配分等を行って、効率的・効果的な事業執行に努めてきたというところですが、進捗が滞っている事業箇所が増加傾向にもあるというところから、今後は事業計画の見直し等を行う必要があるものというふうに考えているところでございます。
 以上です。
○照屋大河委員 11事業と言ってましたかね、新規が。新規の数もそうですが、継続している事業も滞りがあるんだ、停滞してるんだと。石原委員が言うように、学校に水があれほど来るというような状況もありつつ、なかなか事業が進まないという点、ほかにも本会議を通じて、あるいは補正予算の審査も通じて、こういう事態というのは多くあったので、幾ら選択と集中とはいえ、やはり全体的な予算の獲得について、ぜひ全体で力を合わせてやっていただきたいというふうに思います。
 もう一つ、部局別で伺いますが、文化観光スポーツ部、予算規模で対前年度比52%減というふうにあるんですが、この中身について伺います。
○宮城嗣吉文化観光スポーツ部長 文化観光スポーツ部の令和5年度の当初予算額は251億1050万3000円で、令和4年度当初予算額525億3262万5000円と比較すると、274億2212万2000円、52.2%の減となっておりますが、GoToおきなわキャンペーン事業で215億1654万2000円、沖縄事業者復活支援金で21億3838万6000円、沖縄県観光振興基金積立金事業で40億ということで、この3つの大きな事業の減額の合計が276億5000万ほどの減ですので、それがほぼ部局の減の要因ということになっております。
 一方で、令和5年度当初予算におきましても、回復基調にある沖縄への旅行需要に継続して取り組むため、GoToおきなわキャンペーン事業をはじめとした需要喚起策――大幅な減となりましたが、GoToおきなわキャンペーン事業も引き続き161億規模で計上させていただいております。
 また、国内外の誘客活動の展開、戦略的なMICEの振興、自然や歴史・文化など、沖縄のソフトパワーを生かした質の高い沖縄観光コンテンツの造成や、サステーナブル・ツーリズム、観光DXなどを推進するとともに、併せて観光産業を支える人材の育成・確保などにも必要な予算を計上できるというふうに考えております。
○照屋大河委員 大幅減の理由は分かりましたが、回復基調にある県経済のためには、やっぱり柱である観光産業が重要だと思いますので、ぜひ課題――人材不足とか、償還の問題とか、本会議から言われていますので、その取組もお願いします。
 それから昨日、大浜委員の地元の八重山に、クルーズ船がようやく入ったということで期待もしますが、一方で、コロナの感染者があったという記事も見ました。以前に、水際対策が重要だということでありましたが、産業を発展させていく、あるいはコロナもしっかり警戒していくという点で、次年度、併せて頑張っていただきたいなということを申し上げて、終わります。
○比嘉瑞己委員長 照屋大河委員の質疑は終了いたしました。
 瀬長美佐雄委員。
○瀬長美佐雄委員 お願いします。
 新年度一般会計予算編成の特徴については取下げます。
 今年度は復帰50年、新たな振興計画がスタートした節目となりました。
 新・沖縄21世紀ビジョンや新建議書の実現、SDGsの推進、地球温暖化防止、気候危機への対策など、これらの重要な課題にどう取り組む予算となっているのか伺います。
○儀間秀樹企画部長 県ではSDGsを取り入れた、新・沖縄21世紀ビジョン基本計画及び実施計画も昨年策定いたしましたけども、そういった基本計画、実施計画に掲げた取組を効果的に推進するという観点から、県の施策全般に通底する基本的かつ重要なコンセプト、これを重点テーマとして設定をしておりまして、予算編成に反映させることとしているところでございます。
 令和5年度の当初予算においては、県民の命と暮らしを守る感染症対策と県経済の再生、また、新たな建議書等に込められた恒久平和の願いと希望の未来の発信などの重点テーマを踏まえつつ、変化する社会経済情勢でありますとか、県民ニーズを捉えて、的確に対応することとしておりまして、必要な取組に適切に予算計上したものというふうに考えているところでございます。
○瀬長美佐雄委員 物価高騰は県民の暮らしを厳しくしています。事業者及び生活者支援の主な事業や予算について伺います。
○宮城力総務部長 物価高騰に対する事業者支援については、電気料金高騰について、国の支援の対象とならない事業者を支援するため、令和5年度2月補正、それから、令和5年当初予算において、特別高圧受電契約事業者支援事業を行うこととしておりまして、令和5年度はこれに11億円を計上しております。
 なお、令和4年度補正予算において、原油価格、物価、電気料金などの高騰対策経費として、総額129億円を計上し、今執行しているところでございます。
 物価高騰対策については国の動向等を注視しつつ、引き続き適切に対応していきたいというふうに考えております。
○瀬長美佐雄委員 次に、感染症対策について。
 感染拡大への備えは万全にすべきだと思います。
 政府が感染症の5類に引き下げて以降も、県独自の対策――検査体制や感染防止対策、保健所機能の拡充を図ることが重要だと思いますが、予算対応を伺います。
○城間敦感染症総務課長 お答えします。
 令和5年度当初予算案として、保健所体制を強化する事業のほか、行政検査や保険診療検査を実施する事業など、この対策に取り組む上で当面必要な経費を計上させていただいているところでございます。
 一方、5月8日の位置づけ変更に向けて国が1月27日に決定した対処方針では、入院や外来の取扱いについては段階的な移行を目指すとされております。また、自治体がこれまで講じてきた各種の施策措置が見直されることとなります。このうち、患者等への対応と医療提供体制については、3月上旬を目途に具体的な方針を示すとされているところでございます。
 県としては、今後示される国の方針を精査し、専門家の意見を聴取の上、今後の対応を検討していきたいと考えております。
○瀬長美佐雄委員 沖縄振興予算等との関係ですが、振興予算の推移と併せて、沖振法のできた理由、その精神について伺います。
○儀間秀樹企画部長 お答えいたします。
 沖振法は昭和46年10月、これはいわゆる沖縄国会と言われるものですけれども、その中でですね、法案の趣旨説明が行われております。
 その中で、我々日本国民及び政府はこの多年にわたる忍耐と苦難の中で生き抜いてこられた沖縄県民の方々の心情を深く思いを致し、県民への償いの心を持って事に当たるべきという考えが示されているところでございます。
 沖振法の目的としてですね、第1条に沖縄の置かれた特殊な諸事情に鑑み、特別の措置を講ずることにより、沖縄の自立的発展や豊かな住民生活の実現に寄与することを目的とするというふうに規定がされているところでございます。
○瀬長美佐雄委員 一括交付金の減額が続いています。その減額の理由、減額に伴う影響についてどう出ているのか伺います。
○宮城力総務部長 一括交付金については、ソフト、ハード合わせまして、平成26年度の1759億円をピークに9年連続で減額となっておりまして、令和5年度当初予算では、平成26年度と比べ、約6割減の759億円となっております。
 これまでの減額で、特にハード交付金に関して、市町村から事業の進捗遅れや新規事業の見送り、事業規模の縮小を余儀なくされるなど、事業計画に大きな影響が生じているとの声が多数上がっております。
 減額理由につきまして、内閣府によると、たしか平成29年度にソフトもハードも大分減らされました。
そのときは、執行率を勘案したということもございましたけれども、近年では執行率は改善傾向にございまして、令和5年度の予算については、国においては各事業がしっかりと推進されるよう、国として必要と考える所要額を計上したとされております。
○瀬長美佐雄委員 法の精神と基本計画に対する国の説明は、本当に納得いかないものだと思います。
 一括交付金を増額に転じる努力は求められていると思いますが、どう取り組むのか伺います。
○宮城力総務部長 ソフト交付金については、要望額を新・沖縄21世紀ビジョンの5つの将来像ごとに整理し、ロジックモデルを活用しながら必要性を丁寧に説明しているところでございます。
 また、ハード交付金については、国、県、市町村による整備を一体的に行うことが、より事業効果を発現するということを説明しているほか、予算減額による先ほど申し上げた様々な影響を具体的な事例をもって分かりやすく説明しているところでございます。
 令和5年度の要請に当たりましては、例年8月に行っております知事要請に加えまして、その前の7月に一括交付金の増額要請を行ったほか、8月に要請した後もですね、防災、減災、国土強靱化の必要性についても内閣府と意見交換を重ねてきたところ、先ほど申し上げた平成28年度来、ハード交付金の補正予算が計上されたというところでございます。
○瀬長美佐雄委員 次に移ります。
 県税、自主財源の見込み、前年度予算案との比較、予算編成で努力、工夫された点を伺います。
○宮城力総務部長 県税収入については、2月補正予算で計上した額の水準を計上したところでございます。そして、県税、それから地方消費税清算金などが増額し、自主財源比率が向上したというところでございます。
 ただ、自主財源比率で申し上げますと、予算ベースで40%を超えましたが、コロナ禍の影響で貸付けが増えております。県単融資に係る諸収入が大分自主財源として計上されておりますので、これを除きますと、予算ベースで令和5年度は35.8%、令和4年度は34.6%、いずれにしても数ポイント自主財源が伸びているという状況にございます。
○瀬長美佐雄委員 オール沖縄県政が8年余りの間は、振興予算、一括予算、交付金の減額、コロナ禍の行財政運営が厳しさを余儀なくされましたが、県民の福祉向上には寄与できたのかなと思います。
 その反映として、沖縄が国に納める国税の推移についてどうなっているのか伺います。
○宮城力総務部長 国税の徴収決定済額の推移でございます。
 平成29年度が3831億円余、平成30年度が3938億円余、令和元年度が4174億円余、令和2年度が4117億円余、令和3年度が4441億円余となっております。
○瀬長美佐雄委員 県民や県内事業者の頑張り、成長が確認できたかと思います。
 沖縄県経済の現状と見通し、新年度予算案の県民所得向上に効果のある事業化が期待されていますが、県民所得向上について、新・沖縄21世紀ビジョンの目標に接近するための新年度の目標についても併せて伺います。
○儀間秀樹企画部長 まず、現状でございますけれども、令和4年7月から9月期の県経済でございますが、新型コロナウイルス感染症の影響が続いて、その各種指標はコロナ禍以前と比較いたしますと、引き続き下回っているというところでございますが、観光関連や個人消費の一部、雇用情勢において持ち直しの動きが継続して見られるというところで、景気は新型コロナウイルス感染症の影響が続くものの、緩やかに持ち直しているというふうに表現をしているところでございます。
 また、令和4年12月末に公表をいたしました令和4年度の県の経済見通しにおいては、世界的な原材料価格の高騰、金融市場の急激な変動など、様々な不安定要素に見舞われたものの、入域観光客数の回復でありますとか、家計消費の拡大、中央政府等の支出の下支えによりまして、プラスの経済成長になると見込んでいるところでございます。
 県民所得の向上につながる自立型経済の構築に向けて、移輸出型産業で国内外から外貨を獲得し、その外貨が域内に投下され、県内産業の活性化につながることが重要であると考えておりまして、県内の経済循環を高める取組を積極的に推し進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 また、県民所得についてでございますが、新・沖縄21世紀ビジョン基本計画の展望値におきましては、1人当たりの県民所得について、コロナ禍にあった令和2年度は214万円でございましたが、令和5年度にはコロナ禍前の水準に回復するというふうに見込んでおりまして、令和13年度には291万円程度になると見込んでいるところでございます。
○瀬長美佐雄委員 契約条例の目的があります。
 それに沿って、さらなる運用の改善が図られれば、建設業関係者の所得向上が期待されるものです。所得向上につながる改善を意味しますが、どのように取り組むのか伺います。
○松永享商工労働部長 お答えいたします。
 県が締結する工事請負契約等につきましては、沖縄県の契約に関する条例の理念である事業者等の適正な利益の確保、労働環境の整備促進等の観点から、適正な金額での契約が必要と考えております。
 そのため県では、予定価格に最新の設計労務単価、資材等の実勢価格を適正、迅速に反映すること等に取り組んでいるところでございます。
 県としましては、引き続き土木建築部などの関係部局と連携し、建設業関係者の所得向上につながるよう、事業者の適正な利益の確保などに努めてまいります。
 以上です。
○瀬長美佐雄委員 SDGsの目標にある気候変動、気候危機との関わりです。
 地球温暖化防止、自然エネルギー活用の強化に関する予算化が必要ですが、併せて世界水準と言われるOISTと気候危機に立ち向かうという観点からの連携強化について伺います。
○與那嶺正人環境再生課長 お答えします。
 県では、第2次沖縄県地球温暖化対策実行計画に基づき、観光関連事業者が行う省エネ設備導入への補助や県公用車電動車転換を実施してきたほか、令和5年度からは、新たに県内の路線バス等のEVバス転換に対する補助事業を開始することとしています。
 さらに、関係部局とも連携し、再生可能エネルギーの導入拡大や公共交通の利用促進を進めることで、県全体の温室効果ガスの削減に取り組んでまいります。
 また、同計画で掲げる各施策の実施に係る連絡調整や課題等を検討するため、学識経験者や沖縄電力等エネルギー供給事業者、国の関係機関等で構成する沖縄県地球温暖化対策実行計画協議会を毎年開催しているところであり、引き続き同協議会委員の意見を踏まえながら、効果的に地球温暖化対策を推進してまいります。
 以上です。
○金城賢環境部長 OISTとの地球温暖化対策の関係で連携しているかというと、現時点でそういう状況にございませんけれども、先ほど担当課長から申し上げたところの沖縄県地球温暖化対策実行計画協議会の中には学識経験者等含めて対応しておりますので、今後この協議を進めていく中でですね、例えばOISTとの連携等が必要だという議論になれば、そういった形での対応も検討してまいりたいというふうに考えています。
○瀬長美佐雄委員 県民的な啓発や県民運動で気候危機に取り組む必要があると思います。
 この観点から、どんな取組か伺います。
○與那嶺正人環境再生課長 お答えします。
 沖縄県では、令和3年3月に、全世界で取り組むべき喫緊の課題である気候変動問題を県民一人一人が自分事として受け止め、さらに一丸となって推進するため、沖縄県気候非常事態宣言を行いました。同宣言の実施後、県民に対し、新聞やラジオ、広報紙での周知や、復帰50周年を記念し拡大して実施した県民環境フェア、環境月間イベント等において、気候変動対策への理解とライフスタイルの変革について呼びかけてまいりました。
 また、県内市町村のうち、2050年二酸化炭素排出実質ゼロ表明を5市町が行っており、脱炭素への動きが県内に広まってきているところです。
 県としましては、国や市町村と連携して、様々な機会を通して啓発活動を行ってまいります。
○瀬長美佐雄委員 SDGsの推進、気候危機打開に向けて県民に啓発すると同時に、省エネ、再エネ普及、県民への支援策も必要となります。
 それを推進する司令塔が、そういった機能を持って、推進母体が重要だと思いますが、その点はどうでしょうか。
○與那嶺正人環境再生課長 お答えします。
 県内においては、気候変動等の地球環境問題に対し、足元から取り組んでいく推進母体として、平成14年度に事業者、関係団体、県や市町村、約140団体が参加したおきなわアジェンダ21県民会議が設置されており、県民環境フェア等の各種啓発活動が行われているところです。
 そして県としては、地球温暖化対策推進法第38条に基づき、地球温暖化対策に関する普及啓発や地球温暖化防止活動の促進を図ることを目的に、沖縄県地球温暖化防止活動推進センターを指定し、各種啓発活動を行っているところです。
 また、本県の環境教育の拠点として、沖縄こどもの国園内に沖縄県地域環境センターを設置し、児童生徒を中心に出前講座等を実施しているところです。
 以上です。
○瀬長美佐雄委員 平和外交に取り組むというのが大きな特徴になった予算だと思います。
 沖縄の針路としては、新建議書、基地のない平和構築。そのためにも重層的な平和構築の構想が必要かと思いますが、この点ではどう取り組まれるのか伺います。
○嘉数登知事公室長 お答えいたします。
 県としては、アジア太平洋地域の安全保障環境が厳しさを増している中、軍事力の増強による抑止力の強化が、かえって地域の緊張を高め、不測の事態が生ずることを懸念しており、ましてや米軍基地が集中しているがゆえに、沖縄が攻撃目標になることは決してあってはならないと考えております。
 このため、新たな建議書では、政府に対して、こうした事態が生ずることのないよう最大限の努力を払うとともに、平和的な外交、対話による緊張緩和と信頼醸成に取り組むよう強く求めております。
 また、県では、基地問題に関する国民的議論を喚起するための情報発信、アジア太平洋地域との連携構築に取り組んでいるところであり、これらの取組を通じて沖縄を戦場にさせないとの県民の思いを積極的に発信し、基地のない平和で豊かな沖縄の実現につなげてまいります。
○瀬長美佐雄委員 その観点から、世界中の県系人のネットワークを結集させる、世界的な環境活動家やアーティスト、音楽家の結集についても有効かと思いますがどうでしょうか。
○上地聡参事兼交流推進課長 県では、海外県人会等と連携し、5年に1度の世界のウチナーンチュ大会をはじめ、県系子弟と留学生の受入れ、文化芸能指導者の派遣、本県若者の海外派遣などを通じて、ウチナーネットワークの強化を図っております。
 また、海外で様々な分野で活躍している県系人をウチナー民間大使としまして認証し、本県とのかけ橋として活動いただいております。
 県としましては、ウチナー民間大使をはじめとする人的ネットワークを活用し、多元的な交流を推進することで、平和構築につなげたいと考えております。
○瀬長美佐雄委員 ASEANとの関係構築も議論されてきました。
 どのように進めていくのか伺います。
○嘉数登知事公室長 お答えいたします。
 県としては、沖縄を取り巻く安全保障環境を踏まえまして、地域の緊張緩和と信頼醸成を図る必要あるというふうに考えております。
 ASEANにおいては、38の国・機関が締約した東南アジア友好協力条約――TACなど、平和な共同体の基礎を強化するため、相互の信頼醸成と関係強化を図る仕組みづくりがなされていると認識しております。
 県としては、アジア太平洋地域の緊張緩和と信頼醸成に寄与することを目的とするアジア太平洋地域平和連携推進事業などを実施することにより、経済や文化、平和分野等を含めた幅広い分野におけるASEANをはじめとする東南アジア等の国・地域との連携を推進してまいりたいというふうに考えています。
 ちなみに、この日本アセアンセンターというところともいろいろ議論をさせていただいておりますけども、先方からはこの日本アセアンセンターにとっても地方連携は重要と考えているということですとか、これからASEANに様々なレベルでアプローチする場合に、ASEAN側が食いつくようなといいますか、個別の取組を包括的に取りまとめた魅力あるストーリーを用意する必要があると。それから、ASEANはEUに並ぶ国際機関となっている。具体的なプロジェクトベースで協力を仰ぐと連携の可能性が出てくる。さらにはですね、沖縄が他の地方自治体と比べて、多くの連携の種を持っていると。その種を生かすことで、可能性が広がるといったような、非常に前向きな発言もありましたので、ぜひ連携を強化していきたいというふうに考えております。
○瀬長美佐雄委員 希望を感じる答弁と逆行しているのが、今の国の新年度予算ですが、安保関連3文書に見られる異次元の大軍拡、専守防衛を投げ捨てる敵基地攻撃、日米軍事体制の融合にあります。
 新年度の国の予算と沖縄県の予算との関係性を伺います。
 子供予算倍増が公約だった政権ですが、前年度比で沖縄の子供支援予算は倍増するのか。
 駐留米軍経費負担と防衛費は伸びています。
 沖縄関係予算との関わりも含めて伺います。
○榊原千夏福祉政策課長 お答えします。
 国は、こども家庭庁関連予算として、令和5年度当初予算に4兆8104億円を計上しており、令和4年度予算額から1233億円、2.6%の増となっております。
 子ども生活福祉部の子供支援に係る令和5年度当初予算につきましては、基金積立金等を除きまして、397億7229万3000円となっており、令和4年度当初予算と比較して19億5125万6000円、5.2%の増となっております。増の主な要因としましては、国の施策と連動して、保育士等の処遇改善に要する経費として、5億9000万円を計上したことなどでございます。
 子供関連予算につきまして、国は6月の骨太方針までに、将来的な子ども・子育て予算の倍増に向けた大枠を示すとされております。
 県としましては、今後の国の子ども・子育て施策を踏まえ、適切に対応してまいりたいと考えております。
 以上です。
○嘉数登知事公室長 私からは、駐留米軍経費負担についての御質問にお答えいたします。
 国によると、令和5年度防衛関係予算は、6兆6001億円となっております。令和4年度の5兆1788億円から1兆4213億円の増、率にして27.4%の増加となっております。
 令和5年度の在日米軍駐留経費負担は2112億円で、令和4年度の2056億円から56億円の増、率にしますと2.7%の増加となっております。
 なお、在日米軍駐留経費負担に係る令和5年度の沖縄関係予算は明らかではありませんが、令和4年度の同予算は563億円となっております。
 以上です。
○瀬長美佐雄委員 ありがとうございます。
 SDGsを推進すると、沖縄県の柱になっています。
 国連のアジア本部を沖縄に誘致を、という議論もされてきました。国連機能の誘致が実現できたら、SDGs17の目標推進の展望にもつながるのではないかということで伺います。
○儀間秀樹企画部長 お答えいたします。
 国連においては、平成27年9月に、国連総会で採択された持続可能な開発のための2030アジェンダ、これに盛り込まれた開発目標SDGsの実現を推進しているところでございます。
 県におきましても、支援ビジョン基本計画におきまして、SDGsを取り入れて、各種取組を展開することとしているところでございます。
 このため、国連の方向性と県の目指すべき方向性は一致しているものと考えているところでございます。
 県では、新・沖縄21世紀ビジョン基本計画において、アジア太平洋地域の平和構築に貢献する地域外交の展開といたしまして、アジア太平洋地域の安定発展に資する国際機関の誘致に努めるといった位置づけをしているところでございます。
 関係部局と連携をいたしまして、求める機能でありますとか、沖縄に求められる役割などについてですね、整理をした上で、国連アジア本部等々を含め、対象となる機関について検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○瀬長美佐雄委員 国連は文字どおり、世界情勢に関与します。
 とりわけ喫緊の課題と言われた気候危機、災害が発生したらそこへの支援対応、復興や貧困対策、文字どおり、戦争防止を責務としている。
 この国連の機能と沖縄の目指す未来は、今、合致するという答えでした。
 もちろん、国連のそういった総合的な機能を、しっかり沖縄に誘致するという点で研究も必要ですし、働きかけも必要だと思いますが、その点ではどうされるのか伺います。
○儀間秀樹企画部長 お答えいたします。
 国連が掲げるSDGsには、目標の1番で貧困をなくそう、目標の13番で気候変動に具体的な対策を、目標の16番では平和と公平をすべての人に。17の開発目標と169のターゲットが定められているところでございます。
 県においても、同目標と同様な方向性の取組として、新・沖縄21世紀ビジョン基本計画に基づきまして、子供の貧困の解消でありますとか、自然環境の保全、アジア太平洋地域の平和構築に貢献する地域協力外交の展開といったものを推進することとしておりまして、国連を含む国際機関との連携は重要であると考えております。
 また、県においては、同基本計画におきまして、世界の島嶼地域等との国際協力活動と国際的課題への貢献というのを位置づけておりまして、多様な分野における国際協力、貢献活動の推進及び国際的な災害協力の推進などに取り組むこととしておりまして、このような取組においても、国際機関との連携は重要であるというふうに考えているところでございます。
○瀬長美佐雄委員 SDGsの推進と米軍基地については、日米地位協定改定が本当に課題となっています。
 SDGsの目標の中には、すべての人に健康と福祉をと、安全な水を世界に、人や国との不平等をなくそう、住み続けられるまちづくり、海の豊かさを守ろう、気候変動に具体的な対策をとろう、となっています。
 軍事活動は、温室効果ガス排出の規制の対象外で、軍事演習は気候危機を促進している。爆音、PFASなどの県民の健康を脅かす存在でしかありませんが、SDGsの推進の最大の障害が駐留米軍基地だという捉え方もあろうと思いますが、どうでしょうか。
○嘉数登知事公室長 お答えいたします。
 日常的に発生するその航空機騒音をはじめとして、実弾射撃演習による原野火災、それから、自然環境の破壊や米軍人等による事件・事故は、米軍基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている県民に大きな不安を与えております。
 このような状況を踏まえて、沖縄県SDGsアクションプランにおいては、基地から派生する諸問題の解決、平和を希求する沖縄として世界平和への貢献・発信を優先課題の一つとして掲げております。
 引き続きSDGsの理念も踏まえながら、目に見える形で過重な基地負担の軽減が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。
○瀬長美佐雄委員 ある学者は、沖縄を軍事の要塞から平和のハブへと。
 アジア諸国人民と共存共栄ができるのは沖縄の歴史、風土、文化、ソフトパワーが国際的に発揮されると、世界平和にも直結するという展望が開かれます。
 世界的な軍事の拠点から、持続可能な世界のアジアのセンターへ、それが沖縄の可能性をさらに発展、飛躍させるのではないかと思います。
 希望の未来へ発信するという観点からの新年度予算、どう進めるのか伺います。
○儀間秀樹企画部長 お答えいたします。
 復帰50年の節目に策定いたしました新たな建議書の中では新・沖縄21世紀ビジョンの基本理念である、時代を切り拓き、世界と交流し、ともに支え合う平和で豊かな美ら島おきなわの実現に向けて、県民とともに邁進していくということが記述をされているところでございます。
 新・沖縄21世紀ビジョンの基本計画において、先ほども申し上げましたが、アジア太平洋地域の安定や発展に資する国際機関の誘致に努めるということが位置づけられております。
 関係部局と連携をいたしまして、求める機能でありますとか、沖縄に求められる役割といったものを整理した上で、国内、アジア本部を含めですね、対象となる機関について検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
○比嘉瑞己委員長 以上で瀬長美佐雄委員の質疑は終わりました。
 國仲昌二委員。
○國仲昌二委員 よろしくお願いします。
 資料3-3、令和5年度当初予算説明資料で質問したいと思います。49ページですね。
 まず、県税の状況について、考え方を伺いたいと思います。
 個人県民税のほうが、対前年度で18億円、4.4%の増、納税義務者数の動向等を踏まえたということですけれども、この増の要因についての考え方を伺います。
○宮城力総務部長 納税義務者は、平成30年度で申し上げると63万7000人、コロナ禍にあった令和2年度67万1000人、令和3年度も同じく67万1000人と、増加傾向にございます。令和4年度も68万人の納税義務者を見込んで、当初予算4%余りの伸びを計上したところでございます。
○國仲昌二委員 それでは次、法人2税――法人県民税と法人事業税はちょっと減になっているという計上になっていますけれども、その見込みについての考え方を教えてください。
○宮城力総務部長 法人2税については、全国旅行支援の後押し等による入域観光客数の回復基調を反映し、運輸業、あるいは旅館業等を中心に需要の伸びを見込んだところですが、一方で円安、あるいは仕入れ、材料高騰の影響等マイナス要因もございます。
 これらを勘案して、全体として当初予算ベースではマイナスを見込んだところでございます。
○國仲昌二委員 ありがとうございます。
 次、地方交付税等について伺います。
 これは、特別交付税も含めて計上してあると思うんですけれども、その計上額と、その計上するに当たっての考え方について伺います。
○宮城力総務部長 令和5年度予算で特別交付税は45億円を計上しておりまして、令和4年度当初予算額と同額となっております。
 例年の特別交付税の交付額の実績等を勘案し、新年度予算も計上したところでございます。
○國仲昌二委員 あとですね、臨時財政対策債がかなり減になっているんですけれども、発行可能額は全額計上ということでよろしいでしょうか。
○宮城力総務部長 臨時財政対策債と地方交付税含めて、本来、交付税で頂けるところ、国税の財源不足等によって臨時財政対策債が発行されるわけですが、例年、国の地方財政計画等を勘案して計上しているところでございます。
 年度に入って交付税が増えた、臨時財政対策債が減った、あるいはその逆もございますが、発行可能額については例年全額借入れをしているというところでございます。
○國仲昌二委員 あとですね、去年ちょっと議論になったんですけれども、基準財政収入額の算定過小ということで、後年度の精算があるというふうな話があったかと思うんですけれども、たしか令和4年からでしたかね、3年間ということであったと思うんですけども、この精算についてはその予算計上ではどうなっているのか。また、精算されたとしたら、その額は幾らかというのも教えていただけますか。
○宮城力総務部長 令和3年度の地方交付税の算定に当たって、特に法人事業税については見込みで計上いたします。全国的に法人事業税は少なくなると見込んだところ、少なくなるということは交付税が多く交付されるわけですが、実際は法人事業税が全国的に大分伸びた。
 したがいまして、その伸びた分は、本来、地方交付税としては頂けない額なので、後年度の3年にわたって精算することになります。その額が総額で112億。これを令和4年度、5年度、6年度で精算することになっておりまして、令和5年度は37億円が精算で引かれるということで計上しているところでございます。
○國仲昌二委員 歳出のほうに行きたいと思います。
 義務的経費の状況についてですね。
 人件費の伸びについて、公立小学校・中学校の教職員の給与費を16億円増ということで計上してありますけれども、これ、職員数どの程度の人数増を見込んで計上しているのかを伺います。
○安里克也学校人事課長 小中学校教職員給与費につきましてですが、給料が4億6678万円、職員手当などが11億4179万円、それから共済費が3293万円が増となっておりまして、合計が16億4150万円となっております。
 要因といたしましては、積算人員の増、それから退職手当の増となっております。
 小中学校の教職員数につきましては、定数条例の増に当たります214人に加えまして、産休代替等の職員も加えまして、310人増える見込みで予算を計上しております。
 以上であります。
○國仲昌二委員 これ、310人増という見込みということですけれども、議会等で議論になっているその不足の部分について、きちんと見込めるという時点での計上なんでしょうかね。
○安里克也学校人事課長 12月時点の配置されている職員数、それに臨任職員数、また、定数で見込まれる増といったものを合わせて積算しておりますので、予算の見込みとしてはこのような形になっております。
○國仲昌二委員 ありがとうございます。
 次、同じく義務的経費の中の公債費ですけれども、公債費については、26年度からの表が出ていて、減っているということで、いい傾向と思うんですけれども。県債残高もかなり減っていて、26年度から400億ぐらいですかね、減っているんですけれども、一方で、県債をもっと発行して公共事業などを単独でもすべきじゃないかというような議論もあります。
 そういった意見に対しての考え方を教えてください。
○宮城力総務部長 県債残高の減少については、行革の取組の一環で資金手当的な県債については抑制してきたこともありますが、臨時財政対策債が平成22年度、たしか500億を超えるベース、そしてその翌年も400億を超えるベースで借り入れざるを得ないという状況でございました。
 令和5年度は、数十億円単位ということで、大分これが少なくなってきたというところも一因として挙げられると思います。
 県債をもっと活用すべきだという声は、議会の皆様からもいただいているところで、先ほど申し上げたように、各省計上予算の積極的な活用という視点と、それから地方財政措置のある県債の活用を図るということで、副知事を筆頭とした公共事業等推進調整会議というのを設置し、今回予算に反映させてきたところでございます。
 県債の発行については、後年度の地方交付税措置がある県債を中心に、今後も積極的に計上していきたいというふうに考えているところでございます。
○國仲昌二委員 ありがとうございます。
 次、投資的経費について伺います。
 補助事業についてはですね、財源としてそのハード交付金と、あと、投資補助金があると思います。
 去年の説明では、要望額としてハード交付金で687億、投資補助金として498億、ということであったんですけれども、これは財源としては、当初予算どの程度計上されていますか。
○宮城力総務部長 一般会計における当初予算額のハード交付金事業は376億円。
 そして、その他補助事業、いわゆる投資補助金等含めてですが、605億円、予算ベースで計上しているところでございます。
○又吉信財政課長 すみません、ちょっと訂正させてください。
 ハード交付金、先ほど委員おっしゃったとおり、夏の要請では687億ということで要望いたしました。
それについては、県の当初予算額としては368億円が計上されております。
 投資補助金につきましては、498億を要望したというところで、これは今ちょっと県の試算のほうではとなっているんですけども、当初予算には487億計上されているというふうに考えております。
○國仲昌二委員 今の説明で、部長のほうからその他補助金という話があったんですけど、その他補助金というのは、経常補助金と、それから投資補助金を加えたものということでよろしいですか。
○宮城力総務部長 補助事業の中で沖縄振興予算もございますが、それ以上の補助金もありますので、各省計上の補助事業もございます。
 それらをひっくるめたその他補助事業の総額が605億円ということでございます。
○國仲昌二委員 ありがとうございます。
 次、最後です。
 財政調整基金等の状況についての中から質問しますが、減債基金の運用について伺います。
 財政調整基金、減債基金ともに、当初予算のほうに取り崩して計上してあるんですけれども、この考え方としてこの減債基金というのは、元利償還金に充てるという考えでの当初予算計上なのかというのをまず伺います。
○宮城力総務部長 減債基金につきましては、後年度の県債の償還に充てるために基金として設置し、今、積み立てているところでございます。
 例年、この基金を取り崩して借金の返済に充てるという計上をしてございます。
○國仲昌二委員 今話したとおり、減債基金は元利償還金に充てていくのですけれども、年度途中で、例えば繰上償還とかに運用しているということもあるのでしょうか。
○又吉信財政課長 今おっしゃったように、年度途中の任意の繰上償還についてですね、直近で申し上げますと、平成27年のほうで行っております。その内容が沖縄国際物流拠点産業集積地域那覇地区のロジスティクスセンターというのがあるんですけども、そこを一般会計のほうで造りまして、区域を拡張して特会に移したものですから、そのときに移すに当たって繰上償還したというのが直近です。
 その前でありましたのは、平成24年度、那覇市が中核市に移行したというところで、中央保健所を那覇市に移譲しました。それに伴って、それに係る分を繰上償還したというところが直近の状況となっております。
○國仲昌二委員 私は以上で終わります。
○比嘉瑞己委員長 國仲昌二委員の質疑は終了いたしました。
 休憩いたします。
   午後0時0分休憩
   午後1時20分再開
○比嘉瑞己委員長 再開いたします。
 午前に引き続き質疑を行います。
 平良昭一委員。
○平良昭一委員 大局的な問題ですけど、県の基本的な考えだけ聞かせていただきたいと。2点だけです。
 5年度の予算概要の部局別からですけれど、プラスチック資源循環促進法が、去年、令和4年4月1日から施行されていますけれど、県の取組としてこの予算、1260万円程度で本当に足りるのかなと非常に疑念を持っていますけれど、基本的な考え方を教えていただきたい。
○久高直治環境整備課長 お答えします。
 まず、県の取組から説明させていただきます。
 御承知のとおり、令和4年4月1日からプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律が施行されまして、同法に基づき製品の設計からプラスチックの廃棄物の処理まで関わるあらゆる主体がプラスチックの資源循環に取り組むこととされております。
 県では、令和3年度から専門家及び事業者を構成員とするプラスチック問題に関する万国津梁会議を開催しまして、県内の実態の把握のためのアンケート調査結果を踏まえまして、沖縄に必要な方策を検討したほか、県民全体でプラスチック問題を考えるためのキャッチフレーズの公募・選定等にも取り組んでまいりました。
 この3月末には、同会議から提言をいただきまして、令和5年度以降は、プラスチック問題対策普及啓発事業で実行計画の策定や啓発イベントの実施等に取り組みます。
 また、令和4年度からは、実施している島しょ型資源循環社会構築事業においても、沖縄におけるプラスチックの効率的なリサイクル体制に係る実証事業の実施に向けたモデル選定などに取り組むこととしております。
 これらの事業により、プラスチック資源循環社会の実現に取り組んでまいりたいと考えております。
○平良昭一委員 民間企業の努力はよく見えるんだけど、県が取り組んでる啓蒙活動というのが、あまり目立たないような感じがするんだよな。
 その辺、令和3年から取り組んで、この法律が去年の4月1日から施行されるための努力はしてきていることは今の答弁で分かるんだけど、実際、県民に周知徹底させるようなことができていると思いますか。
○久高直治環境整備課長 委員おっしゃるように、やはり沖縄県のリサイクル率というのは島嶼ということもありまして輸送コストとかですね、全国と比較しますとなかなか普及が進まない点はございます。けれども、課題がありますが、県としましては、例えばレジ袋につきましては、平成20年に有料化をしまして、全国で3番目に早く施行しております。それも県内のスーパー等の事業者などが集まりまして、レジ袋に関する協定を結んでおります。
 それに基づいて、今年度もそういったスーパーの事業者の皆様と御相談しながらいろいろな協定を改定するだとか、そういったガイドラインを作成したいというふうに考えております。
 そういった様々な事業を活用しながら、また万国津梁会議で県外の専門家の先生方からもいろいろ提言を今月に受けることになっておりますので、そういった提言を踏まえた上で、この計画を進めていきたいと考えております。
○平良昭一委員 この法律の一番の目玉というのは、この海洋ごみというものも含まれてきているわけですよね。
 そういう中では、海に囲まれている我が県に関しては、このような予算の中で本当に対応できるかなというのは非常に疑念を持ってるわけです。
 今の説明では、レジ袋というのは民間がやっているものでしょう。別に皆さんがやっているわけでもない、協定結ぶなんて言っているけど、企業努力の中でやってきているけど、実際、沖縄県としての取組が形として全く見えてこないというものに関して、県の考え方を僕は問いただしているわけですから、これだけの予算の中で済まそうなんていう考え方ではないですよね。
○久高直治環境整備課長 おっしゃるように、これだけで全てというわけではなくて、次年度はこれに基づいて計画――万国津梁会議の提言を踏まえて、計画を立てまして、短期・中期・長期に分けて、それぞれの施策を展開していって、様々な事業を取り組みまして、それで、そういった総合的に醸成を深めながら、プラスチック資源循環の社会を構築したいと考えております。
 沖縄県では、この万国津梁会議以外にも、島しょ型資源循環社会構築事業といいまして、民間だけではなく市町村の方々も集めまして、このプラスチックとバイオマスの資源循環に関して、どのような対策が必要かというのを、専門家も交えて検討しているところです。
 次年度はその計画を進めていくということで、モデル事業を選定して、それを構築していくと、それをまた水平展開していきたいと考えております。
 そのような事業を、様々なもの、委員おっしゃっているように組み合わせながら進めていきたいと考えております。
○平良昭一委員 分かった、これは。
 今後も課題として、皆さんの努力というのを見てみたいと思います。
 そして、企業局の関係ですけど、本島周辺離島8村への水道広域化に向けた水道施設の整備、これは非常に評価をします。
 ただ心配なのは、この8村の離島に関してはいいかもしれませんけど、沖縄本島、あるいは宮古、八重山に関わる小規模の離島がありますよね。
 当然、水道というのは、各市町村単位の中で運営しなさいというのが基本ラインではあるかもしれませんけど、本島内、宮古、八重山の離島を抱えている市町村がかなり負担になってきていると思いますけど、その辺の水道の状態というのはどんなものなのですか。
○田端亜樹衛生薬務課長 県は水道広域化のステップ1としまして、本島周辺離島8村の水道広域化については、令和7年度までに完了を目指して取り組んでおります。
 本島の市町村の離島を含むステップ2以降の水道広域化におきましては、県内各水道事業体などで構成されます沖縄県水道事業広域連携検討会において検討されることになっております。
○平良昭一委員 検討されることになっていますじゃなくて、実際こういう本島内、あるいは宮古、八重山地区の離島辺りはしっかり対応されているの。
○田端亜樹衛生薬務課長 今のところ、広域連携検討会では、ステップ2以降は検討しているところでございます。
○平良昭一委員 大局的に考えて言うには、僕は水道は、平等に県民にやらないといけないと思うわけよね。この離島8村に対しての考え方というのは非常にいいけれど、本島内、あるいは小さい離島、市町村の中で管轄しているところの敷設、恐らく海底送水でしょうね。そういう状況というので、平等性を持って得られているのかということを聞きたいんですよ。
○田端亜樹衛生薬務課長 県としましては、水道広域化による検討もございますが、それが組み込まれる前の段階での状況におきまして、効率的な施設整備は高率補助――これは簡易水道と上水道に水道というのは分かれるわけなんですけれども、簡易水道は5000名以下の給水人口に関しましては3分の2、それからあと、5001人以上の上水道におきましては2分の1を活用した施設整備等に関する助言や予算確保ですね。それから県の企業局の協力を得ながら、技術支援を行っているところです。
 以上です。
○平良昭一委員 高率補助ということでありますけど、そうは言っても裏負担分があるわけよね、どうしても。
 だから、皆さんが進めている8村に対しては、8離島の村に対してはやられているかもしれないけど、実際、本島内、あるいは宮古、八重山の市町村の中で運営している中で、これは5001名以上が上水道の事業だといっても5000名以下ということはかなり苦しいような状況で運営してるんじゃないの。
 そういう点からすると、それを抱えている本島の離島なんていうのはしっかりされているかなという心配があるんだよ。
 離島8村ばかり手を差し伸べるんじゃなくて、離島を抱えてる市町村も丁寧にやっているかというのがちょっと気になっているんですけど、その辺、企業局としての十分な体制は整っているということで判断していい。
○松田了企業局長 お答えします。
 今、いわゆるステップ1として、本島周辺離島8村に企業局が水道水を供給するという事業を行っているところでございまして、それは令和7年をめどに8村への供給開始が行われる予定になっております。現在、粟国村、北大東村、座間味村阿嘉・慶留間地区、それから伊是名、それから今年2月には南大東村への用水供給は開始してございます。
 委員御質問の点につきましては、先ほど保健医療部のほうからも説明がありましたけれども、この広域化を今後どうやって進めていくかということについて、関係市町村も含めて検討しているというところになっております。
 問題はですね、いわゆる離島に水を供給する際に企業局が行いますけれども、どうしても供給する範囲が広がっていけばコストが上がると。その分、供給する単価が上がってしまうという点がございます。
 その点につきまして、いわゆる企業局は独立採算制でございますので、供給している事業、市町村のほうから料金をいただくということになります。供給範囲が増えてコストが上がりますと、その分の給水の価格が上がっていきますので、そのことについて市町村に御理解をいただく必要があるかと思います。
 そういう点について今、どのぐらい価格が上がるのか。そのことについて、各市町村でどう考えるのかということについて、メリット、デメリット等について、保健医療部のほうがまとめた資料を基に、今意見交換をしているというようなところでございます。
○比嘉瑞己委員長 休憩いたします。
   (休憩中に、平良委員から上水道地域と簡易水道地域は人口5000人という人口で分けられて、企業局と保健医療部で担当が分かれるのかとの確認に対し、衛生薬務課長から水道法で給水人口に対して上水道と簡易水道に分かれているとの説明があった。また企業局長から、水道法は保健医療部が所管しており、企業局は水道用水供給事業者として市町村等に水道用水を供給している。企業局は給水人口にかかわらず供給することができるが、地方公営企業として独立採算なのでかかった費用は受益者の費用負担となることから、広域化を進めるに当たり市町村に了解が得られるかということについて意見交換を行っているところであるとの説明があった。)
○比嘉瑞己委員長 再開いたします。
 平良昭一委員。
○平良昭一委員 そうであれば、この本島周辺離島8村の水道広域化というのは、あくまでも市町村がやるべきことだけど、できないから、提供側として企業局が手を差し伸べてるという形になるわけよね。
○松田了企業局長 企業局は、いわゆる水道用水供給事業という事業体でございまして、水道用水を市町村に供給すると。
 どうしても離島の市町村は小規模ということもございまして、技術的な問題、あるいは施設的な問題がございまして、そういう観点から、企業局が8村につきまして、水道用水を供給するという役割を担っているというようなことでございます。
○平良昭一委員 分かった。
 であれば、僕が言いたいのは、この8村と同じように本島、あるいは宮古、八重山地域の中での離島があるのは、市町村の自主財源だけではできないところが出てくるわけですよ。海底送水するわけですから、かなりのコストがかかる。
 そういうところにも、供給側として企業局が絡んでくる可能性も、これから県としての考え方はあるのかということを聞きたい。
○糸数公保健医療部長 現在の水道広域化の仕組みの中で、企業局に技術的にお願いをしているのは、水を取ってきて浄水場にためて、そこから送水までの間の――例えば浄水場の管理とかいうふうなところを主に各離島で見てもらっていて、実際もともとそこは役場の職員がやっていたところを遠隔管理などで効率的に見るということで、コストを少し平準化するというような形でやっています。
 実際に送水して、おうちに行くまでの間の海底送水等は、主に市町村独自で整備をするというふうなことで行っていて、今、委員が御指摘の、そうは言っても2分の1とかの補助では裏負担が大変だというふうなことがある場合は、個別に相談に応じて、例えば水道債とか、過疎であれば過疎債など、そのほかの財源が使える可能性もあるので、それについては個別にお話を伺って、こういうふうなものが使えるんじゃないかという助言をして、それと併せて国にしっかり予算を確保するようにというふうなところは保健医療部のほうでやっています。先ほど松田局長が言ったそういうふうな水道広域化の、流れの中でやっていますけれども、それ以外のところについても個別に、その財源の助言などを、今行っているところであります。
○比嘉瑞己委員長 平良昭一委員の質疑は終了いたしました。
 上原章委員。
○上原章委員 よろしくお願いします。
 まず、今回の令和5年一般会計当初予算、過去最高額を更新ということでございますが、皆さんの資料にもウイズコロナからポストコロナの新しい生活様式に適合する取組をと。この数年、コロナ予算が相当ついてるのですが、このコロナ予算を差し引いた場合のこの数年の予算額はどういうふうな推移をしていますでしょうか。
○宮城力総務部長 新型コロナウイルス感染症対応の関係予算を除いた当初予算の額でございます。
 令和2年度が7514億円、令和3年度が7160億円、令和4年度が7325億円、令和5年度が7648億円となります。
○上原章委員 コロナについては、本当に皆さん一生懸命頑張っていただいてきているのですが、コロナが収まってですね、今後各部局の予算をどう効率よく使っていただけるかというのは非常に重要だと思うのですが、年々、一括交付金等も厳しい状況でございますので、しっかり皆さん行革もしながらやっていただけるとは聞いています。
 それで、今回、県税の収入も過去最高1464億円を記録しておりますが、この見通しなんですけど、皆さんからいただいた資料の49ページの令和5年度の県税で、特に地方消費税、それから個人県民税が結構予想を大きく想定しているということなのですが、この辺の根拠を教えてもらえませんか。
○前本博之税務課長 お答えいたします。
 個人県民税につきましては、午前中もございましたけども、主に納税義務者の数が増えている傾向にあることを踏まえてのものでございまして、地方消費税に関しましては、これはいわゆる社会経済活動の正常化が進んでいることに伴いまして、個人の消費活動が活発化していることを踏まえてのものでございまして、これは全国的に同じ傾向にございます。
 以上です。
○上原章委員 全国的な傾向といってもですね、今の沖縄県の県民の物価高騰をはじめですね、本当に今厳しい暮らしの中で、これだけの税が本当に見通せるのかなと。
 消費についても、一部のそういった業種があるとも聞いてはいますけどね、まだまだ厳しい状況で、これだけの県税が見込めるのかちょっと疑問なのですが、例えば令和4年の当初予算1413億の県税を皆さん見越していたのですが、現時点の推移とか分かれば教えてもらえませんか。
○前本博之税務課長 お答えいたします。
 令和4年度の県税当初予算は、直近の収入見込額ですとか、税制改正の影響、また、日銀短観等の経済指数を参考にするとともに、新型コロナウイルス感染症の影響により、落ち込んだ経済の回復傾向を踏まえまして、1412億5900万円を見込んだものでございます。
 しかしながら、ウクライナ情勢ですとか、円安に伴う仕入価格や物価上昇の影響から、特に法人2税が減少している一方で、ウイズコロナの考え方の下で、社会経済活動の正常化が進んだことにより、個人県民税、あと地方消費税や自動車税など、主要税目の収入実績が当初見込みを上回って推移していることから、既決予算額と比べて約46億円、率で3.3%増の1458億6014万円相当を見込んでいるところでございます。
 以上です。
○上原章委員 ありがとうございます。
 観光業を含めてですね、大変厳しい県内の状況だと。これは多くの人が感じているところでございますので、自主財源、特に県税というのは非常に重要かなと思うので、よろしくお願いしたいと思います。
 それで、この自主財源の確保が、今後依存しない沖縄県の予算という形を皆さん頑張って目指していると思うのですが、この取組で、令和4年の成果、もしくは令和5年、具体的に新たな取組を、もしあれば紹介していただけませんか。
○宮城力総務部長 自主財源の確保の取組につきましては、課税自主権の行使、徴収対策の強化、使用料手数料の見直し、県有財産の売払い等、それからネーミングライツ、自動販売機の貸付けなど、従前から取り組んでいるところでございます。
 また、現在コロナウイルスの影響にもよりまして一時中断しておりますけれども、安定的な観光振興を図るために法定外目的税、いわゆる宿泊税の導入に向けて今取り組んでいるところでございます。
○上原章委員 最近の報道で北谷町が宿泊税をと。
 県はそれに対して2分の1ずつ、県が2分の1。
 この宿泊税は、県の目的税導入に併せてやりたいということを報道で見たんですけどね。
 各市町村もそういう自主財源の確保で動いている中でですね、県は、実際この目的税をどのタイミングで今目指しているのですか。
 具体的にどういった内容ですか。
○宮城嗣吉文化観光スポーツ部長 観光目的税の導入については、制度設計をした後にコロナの影響を受けたというところでですね、社会情勢、経済情勢の回復具合を見定めているところです。
 旅行需要が安定的に回復する傾向が見られた状況においてですね、宿泊事業者等の観光関連団体、それから今おっしゃるように導入を検討している市町村、そことの意見交換を行いながら、特に関係団体の理解が得られるように意見交換をしながら、取り組んでいきたいなというふうに考えています。
○上原章委員 県は今おっしゃる宿泊税は、観光客、県外からいらした方からという。
 今回の北谷町は、宿泊税は住民の皆さんからというふうな報道なのですが、この辺の考え方というのは、県はどういうふうに考えていますか。
○比嘉瑞己委員長 休憩いたします。
   (休憩中に、上原委員から、北谷町が住民からと言ったが訂正して、観光客から幾らかなどについて、県が分かれば教えてほしいとの質疑の訂正があった。)
○比嘉瑞己委員長 再開いたします。
 宮城嗣吉文化観光スポーツ部長。
○宮城嗣吉文化観光スポーツ部長 これまで整備された法定外目的税、観光に資する目的税としてはですね、沖縄の自然環境や地域環境の保全、伝統文化の未来への継承、安全・安心で快適な旅行環境の質の向上など、県民生活と調和した持続可能な観光地を形成するということでの目的であります。
 課税の納税義務者としては、宿泊施設における宿泊者、観光客になりまして、宿泊1泊につき、宿泊料金が2万円未満を200円、2万円以上を500円という形で徴収することにしております。
 収入した税のうち、市町村が宿泊税を課すというような場合には、その市町村と2分の1にするというようなことを今想定しております。
 宿泊税以外の入域税というような形、あるいはその環境目的税ということであれば目的が違いますので、そういう部分のすみ分けという部分はですね、何のために税を取るのかと、納税義務者は誰なのかとか、そういうことの整理の中ですみ分けしていくことになるのかなと思っています。
○上原章委員 分かりました。
 ありがとうございます。
 再度確認します。
 県は、市町村とも、また関係団体ともいろいろ意見交換をして、何年度にこの宿泊目的税を実施したいという見解ありますか。
○宮城嗣吉文化観光スポーツ部長 先ほど申しました旅行需要が安定的に回復するというような状況と、それから、その関係事業者さんの理解を得てということになりますので、その理解を得る調整・意見交換、これまでも継続していますけれど、そういう取組を今後も進めていきたいと思っています。
○上原章委員 コロナでこの取組が今、ちょっと止まっているということは理解はしますけど、当初年間どのぐらいの総額をこの税で考えていたんですかね。
○前本博之税務課長 お答えいたします。
 コロナ禍前の試算になるんですけれども、当初は年間42億円ほどの税収を見込んでおりました。
 以上です。
○上原章委員 ありがとうございます。
 最後に、この物価、電力高騰で県が指定している指定管理者、指定管理施設等も相当の負担が今もう始まっていてですね、この水道光熱費を含めて、指定管理者への支援、具体的にどのぐらいの影響が想定されて、どういった支援を今考えているか。今回の予算にこれが組まれているのか、聞かせてくれますか。
○宮城力総務部長 今般の電気料金の高騰等によって、指定管理者の管理運営経費にも影響があるというふうに考えております。
 ただ、指定管理施設については、県と指定管理者との協定に基づいて、リスク分担がなされております。電気代の高騰に関しては、指定管理者の責めに帰すことのできない事由により施設の管理運営に著しい支障が生じるなど、真にやむを得ないと認められる場合は個別に協議した上で対応するということを考えております。
○上原章委員 具体的に個別に相談は来ていますか。
○宮城力総務部長 各部局において、今検討がなされているものと考えております。
○上原章委員 明らかに今回、県と取り交わした指定管理料の予定額を大幅に、この光熱費等で――これから夏場に入る中で、ある施設の責任者にちょっとお話を聞いたら、指定管理料のうちの約20%が大体こういう維持管理の水道光熱費で、これが5割に近づくような試算も出ているということで、これはもうぜひ県にしっかり支援をお願いしないと、自分たちの指定管理の仕事を超えているということをおっしゃったんだけど、その点いかがですか。
○宮城力総務部長 先ほど申し上げたように、施設の管理運営に著しい支障が生じている。それも施設管理者の責めに起因しない事由である。
 ただ、施設の特性もそれぞれあると思います。管理運営の経費の中で、電気代が非常に高い割合を占めている。そして集客の、収益性を高めるための取組も限界がある等々の様々な事情があると思います。
 それらを勘案した上で対応を検討したいと思います。
○上原章委員 具体的にこれ予備費とかで使えますか。
○宮城力総務部長 予備費は、基本的には災害対応であるとか、事前に予測不可能な事象について計上するものでございます。
 既決予算の範囲内で対応ができるのであれば、まずはそこから充当を考えるということになろうかと思います。
 ただ、先ほど申し上げたように、施設のそれぞれの特性、それから事情を勘案した上で検討するというところでございます。
○比嘉瑞己委員長 上原章委員の質疑は終了いたしました。
 當間盛夫委員。
○當間盛夫委員 よろしくお願いいたします。
 まず、今年度の当初予算の姿ということで、2年連続で8000億を超える予算規模ということで、高齢化に伴う社会保障関係費の対応などによりということであるんですが、基本的に推移を見ると、大体7500億というのが沖縄県の一般会計予算の推移なのかなと。平均をしていくとですね。
 ところが、この2年連続8000億台ということになってくると、これだけ2年連続8000億をやると、令和5年もどうなっていくのかなというところがあるんですけれど、これからのこの予算規模の推移というのをどのように考えているでしょうか。
○宮城力総務部長 先ほど、コロナ対応関係経費で1000億、その影響を差し引くと7500億円程度ということを申し上げました。
 今、2類から5類に分類されて、関係予算の規模が縮小することも見込まれますが、一方で、社会保障関係費は今後も伸びていくことが見込まれております。
 予算規模については、新型コロナウイルス以外にも物価の高騰であったり、電気料金の高騰の対応など、社会経済情勢の変化、これに必要となる財源も踏まえて、予算規模等が反映されていくものというふうに考えます。
○當間盛夫委員 それと、今回皆さんの予算は、その沖縄振興予算が減額される中で、それに加え、各省計上、全国制度予算ということで、これを加えてきているのですけれど、これは今年度新たに加わってきたものなの。これまでもやる中でのお話なんですか。
 そしてまた、この各省計上予算というものが今度の予算にどういう形で反映されているのか。例えば、どういう事業がありますというのがもしあれば。
○宮城力総務部長 各省計上予算については、全国制度となっております。教育とか福祉とか、これらの関連予算をこれまでも計上してきたところでございます。
 一方で、地域の特性に応じて活用するモデル事業などもございます。
 今回は新たな取組として、公立学校の教職員のメンタルヘルス対策に関する調査研究事業であったり、EVバスの導入促進に関する経費であったり、これら含め23事業、総額6億2000万円程度の予算を計上したところでございます。
○當間盛夫委員 部長、今23事業だとか、6億というようなお話をされたんですが、これは毎年大体それぐらいの事業、予算規模で全国制度は活用しているという認識でいいんですか。
○宮城力総務部長 教職員の給料、給与であったり、あるいは社会保障関係経費であったり、先ほど申し上げた全国制度の補助事業については、これまでも取組を行っておりますし、予算にも計上したところでございます。
 今回23事業、総額6.2億円は今回、新たな取組として計上をしたというところでございます。
○當間盛夫委員 この沖縄振興予算が3000億の部分が、今、2600億台に減少をしていると。その穴埋めのような予算という考え方でやっているんですか。
○宮城力総務部長 特にハード交付金については減額が続き、市町村の皆様からも非常に厳しい声をいただき、もっと県債を積極的に活用すべきではないかという声が、市町村の皆様からも、そして県議会からも上がってきたところでございます。
 それらを踏まえて、今回、各省計上予算、あるいは有利な起債の積極的な活用ということで予算に計上したところでございます。
○當間盛夫委員 私は評価します。
 我々沖縄県はこの特殊的なもので、内閣府一括計上ということでね、高率補助ということで、なかなかそれにしか目が行ってないんじゃないかと言われているところもありましたので、いろんな各省庁であるいい予算というのは、しっかりと各職員が頑張ってこのことをやるということは、これからもっと積極的にやっていただきたいなということで評価をしております。
 そしてまた、この部分で、より地方財政措置の有利な県債の積極的な活用というのがあるんですが、これどのようにやられる予定ですか。どういうのが有利な県債ということなんでしょうか。
○宮城力総務部長 地方債はいろんなメニューがありまして、例えば公共事業の場合であれば、裏負担の9割起債を行うことができまして、そのうちのたしか20%、30%程度が後年度の元利償還金として地方交付税に算入されることになります。
 一方で、例えば県の一般単独事業債であれば、交付税措置が後年度全くないというような起債もございます。
 県の場合は5割程度交付税措置があるものを有利な起債として、今回積極的な活用を図ったところでございます。
○當間盛夫委員 その中で、皆さんが出しているこの県債残高の推移になるんですが、県債も借金ですよね。
 債務が減るというのは、これはもう大事な部分ではあるんだけど、一方で、この平成26年度6600億あった県債残高が、令和5年度見込みでも5300億という形の減少という部分は、一方の見方からすると、何も事業をやらないという見方も捉えられるわけですよね。その辺はどう考えますでしょうか。
○宮城力総務部長 資料の52ページに県債残高の状況のグラフを示しておりまして、平成26年度は6600億、今現在5300億になっております。
 緑の部分がいわゆる一般の県債で上乗せしている黄色い部分が臨時財政対策債となっております。
 臨時財政対策債は平成22年頃に毎年500億、400億という規模で借入れしておりました。それが大分減ってきたというところ。
 緑についても、減りはしておりますが、近年2600億円台で推移しておりますので、県債残高の減少の主な要因は臨財債の減少によるところが大きいというふうに認識しております。
 近年、ハード交付金等が減少しておりますが、今後は県債の積極的な活用等を図って、公共関係予算の確保も図っていきたいというふうに考えているところでございます。
○當間盛夫委員 今年もこの臨時財政対策債、これは赤字の穴埋めをする分でのものになって、今度はこの分は少ないわけですね。
 それからすると、例えばインフラ整備、道路を造る、以前平良委員からもあったんですが、北部の県道を造るものでも遅々として進まないと。
 南部の東道路にしても、あと何年かかるか分からないと。コストコだとか、大きな商業施設が来ると言っているのに、そのことが県道になるとちょっとにっちもさっちもいかないというものからすると、もっとこの投資的経費の状況も決して伸びてないわけですよね。減少傾向なわけですよ。
 それからしたら、部長、有利な県債をということも大事ではあるんですが、積極的にその投資的経費含めた部分での県債を活用して、これだけの県債残高の推移であるわけですから、やるべきではないかと思うんですがどうでしょうか。
○宮城力総務部長 持続的な、安定的なと言いますか、財政運営を図っていくためには、財源の確保もそうなんですが、県債の状況もしっかり見極めながら予算を編成していく必要があると考えております。
 予算編成に当たっては、まず有利な財源を確保するという視点が一番重要となるものと考えております。財源も確保しつつ、また、県債もうまく活用しながら、公共投資等についても一定の水準を維持していきたい、あるいは伸ばしていきたいというふうに考えているところでございます。
○當間盛夫委員 ちなみに、我が沖縄県のこの県債残高って、ほかと比べるとどういう状況ですか、分かりますか。
 例えば九州の中で、都道府県。九州だけでもいいですけど。
○宮城力総務部長 1人当たりにしますと、九州各県と比べると沖縄県は非常に低い水準にある、全国的にも低い水準にある状況です。
 その理由としましては、沖振法等に基づいて、公共事業の補助率が非常に高い、高率補助である、そのために裏負担の額も小さい、そのため発行する県債も少ない、したがいまして、県債残高の1人当たりの額は全国に比べても非常に小さいという状況にございます。
○當間盛夫委員 それじゃ、ちょっと部局別のもので、脱炭素社会ということで、2025年までにゼロを目指しているという割には、今回、この脱炭素社会のものでも島しょ型エネルギー社会基盤構築事業というのがあるんですけれど、これどういう事業で、どこにどうさせようとしているんでしょうか。
○比嘉淳産業政策課長 お答えします。
 県ではクリーンエネルギー導入促進の取組として、令和4年度に引き続き、島しょ型エネルギー社会基盤構築事業を実施しております。
 当該事業の細事業において、再エネ導入効果の早期発現が期待できる離島を対象に、太陽光発電事業の展開に係る補助を引き続き行うとともに、令和5年度からは、新たに離島を含めた県内全ての海域について、洋上風力の導入に適した候補地等の調査事業に取り組むこととしております。
 これらの細事業等の実施により、沖縄県クリーンエネルギー・イニシアティブにおいて掲げる再エネ電源比率やエネルギー自給率の目標値を達成し、2050年の脱炭素社会の実現を目指してまいりたいと考えております。
 以上です。
○當間盛夫委員 沖縄電力さんで、宮古で太陽エネルギーをやった。ところが、台風対策と言って、今もう太陽光パネルも外して、全く実証実験だけで終わってしまっている。
 今度の電気料金のもので、もう石炭が9割で、石炭を含めた火力発電のものでこの燃料費の高騰ということで、これだけの電気料金が上がる。
 皆さん、この事業を調査だとか実証実験だとか、いろいろ、もろもろやっている中で、何で我々この沖縄県は再生エネルギーの比率が上がって来ないんですか。
○松永享商工労働部長 お答えいたします。
 今般のエネルギー価格の高騰による県民生活及び経済活動の影響というものを踏まえまして、外部に依存せざるを得ない石油・石炭等のエネルギー資源から地産地消のエネルギー資源へと転換を加速する必要があるというふうに認識しているところでございます。
 そのような中、県におきましては、委員も御承知のとおりだとは思いますが、離島を対象とした太陽光発電事業への補助、あるいは水素等の可能性調査、あるいは再エネの導入に係る税制上の特例措置の活用促進などに取り組んでいるというところでございます。
 さらに、令和5年度というところでございますが、これらの取組に加えまして、離島を含めた県内全ての海域におきまして、洋上風力の導入に適した候補地等の調査を実施するという予定にしてございます。
 県としましては、これらの取組を通じまして、再エネの主力化、あるいは水素エネルギーの活用等によるクリーンエネルギーへの転換に強力に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
 以上です。
○當間盛夫委員 実証実験だとか、皆さん今度もね、この洋上での風力だとかって言うんだけど、このまた調査事業をどこがやるんですか。
 どこに委託するの。また電力さんに委託するんじゃないの。
○比嘉淳産業政策課長 お答えします。
 調査事業等については、公募で行うということで考えておりますので、必ずしも電力とは限らないと思います。
 以上です。
○當間盛夫委員 僕は2030年の目標も、沖縄県は18%という中で、この目標も困難じゃないかなと思っていますよ。今の電力の在り方からすると。天然ガスを入れて、天然ガスの比率を増やすと、全く再生エネルギーのものが文言出てこない。
 一方のその要因は、私はその政治的な、沖縄県自体がその再生エネルギーに対しての弱さ――これだけ燃料高騰と言って、これだけいろんな税制の優遇をさせているのに、沖縄県自体がそのエネルギーの在り方ということを真剣に考えていないというのが今度の予算に出ているんじゃないかと思うんですけど、どうでしょうか。
○比嘉淳産業政策課長 お答えします。
 現在、いろいろな細事業で8つの事業をやってはいるんですが、事業の必要な財源等は沖縄振興特別交付金であったりとか、それから国の財政を活用した形での民間投資を積極的に誘発していって、必要な額、それから民間も活用しながら、今後の再エネ導入、脱炭素化に向けて取り組んでいきたいというふうに考えております。
 以上です。
○當間盛夫委員 最後になりますけど、皆さんこの新沖縄県行政運営プログラム、仮称ではあるんですけれども、この中でもPPP/PFI活用をやっていくということで、今、MICEのほうはそういうことをやるんですが、このサッカースタジアム、中央卸売市場、そのことはどのようにこの民間活力を使っての進め方をしていくのでしょうか。
○儀間秀樹企画部長 お答えいたします。
 PPP/PFIなどですね、民間資金等の活用は安定的な自主財源の確保という観点から非常に重要であるというふうに思っております。
 新たな沖縄振興計画――新・沖縄21世紀ビジョン基本計画におきましても、PPP/PFIについて、官民連携による新たな財源の確保や有効活用を基本方向に地元企業の積極的参画を含めた、民間事業者のノウハウや資金を活用する事業手法の導入に取り組み、行政コストの低減や資金調達の多様化を推進することについて記述しているところでございます。
 また、民間事業者に対しては、新たな事業機会を創出するということで、経済の活性化にも資するということで、非常に重要であると思っておりまして、新・沖縄21世紀ビジョン基本計画などに基づいて、PPP/PFIなど、民間資金等の活用について各部局のほうで検討がなされているというところでございます。
○當間盛夫委員 何年も調査ばっかりしないように、実行するようにしてください。
 よろしくお願いします。
○比嘉瑞己委員長 以上で當間盛夫委員の質疑を終結いたします。
 以上で、甲第1号議案から甲第24号議案までの当初予算の概要説明に対する質疑を終結いたします。
 説明員の皆さん大変御苦労さまでした。
 休憩いたします。
   (休憩中に、執行部退席)
○比嘉瑞己委員長 再開いたします。
 甲第1号議案から甲第24号議案までの当初予算に係る議案については、予算議案の審査等に関する基本的事項の記の1及び4、並びに予算特別委員会運営要領の記の4(1)に基づき、この後、所管の常任委員会に、それぞれ依頼して調査を行うことにしております。
 休憩いたします。
   (休憩中に、事務局から今後の日程等の説明)○比嘉瑞己委員長 再開いたします。
 以上で、本日の日程は終了いたしました。
 次回は、3月14日火曜日午後1時30分から委員会を開きます。
 委員の皆さん大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。