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平成15年(2003年) 第 1回 沖縄県議会(定例会)
第 7号 2月27日
文化環境部長(永山政邦)
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貴重な野生生物の保護について、尖閣諸島の危機にある動植物及び生態系の調査等について一括してお答えします。
尖閣諸島については、昭和46年に琉球大学が実施した尖閣列島学術調査を初め、国または学術経験者による数回の調査が実施されております。多くの固有種を含む学術上極めて価値の高い生物相を有することが明らかになっております。しかしながら、日本哺乳類学会の報告によりますと、魚釣島においては昭和53年に持ち込まれたヤギの増殖により植生の喪失が生じ、生態系への悪影響が懸念されております。
絶滅の危機にある種としまして、植物ではセンカクオトギリ、センカクツツジなどがあります。動物ではセンカクモグラ、セスジネズミなどの固有種や希少種が挙げられております。そのため、県としましてはヤギによる生態系への影響調査が必要と考えておりまして、国等の関係機関と調整の上、検討していくことにしております。
御指摘の沖縄県鳥獣保護区等位置図に同諸島が記載されていないことにつきましては、次年度の位置図には記載することにしております。
続きまして、マングースの狩猟鳥獣指定についてお答えいたします。
狩猟鳥獣は、環境大臣が農林水産大臣と協議して指定することになっております。マングースを狩猟鳥獣に指定することについて、県においては環境省に意向を聞いたところ、第9次鳥獣保護事業計画の基準で移入種については根絶または抑制するための新たな許可基準を設けており、適正数が管理される狩猟獣とするよりも移入種対策で取り組む方が望ましいとのことでありました。
また、本県と同様にマングース駆除に取り組んでいる鹿児島県に確認したところ、同様な理由で狩猟鳥獣への指定は必要としないとのこともあり、県は環境省への指定の働きかけを見合わせたところであります。
県においては、平成12年から実施している北部地域のマングース等駆除事業の結果や今年度の沖縄島全域の生息状況調査結果を踏まえ、今後、全県的なマングース対策のあり方などについて検討することにしており、その中で沖縄県猟友会の協力を求めていきたいと考えております。
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20030107080070